大野俊三

サッカー解説者

第105回 ハリルジャパンは激しさを見せよ

 最下位に終わった東アジア杯は、国内組の弱さが露呈した大会となりました。ボディコンタクトや判断のスピードはやはり海外でプレーしている選手と比較すると劣ってしまいます。個の力で局面を打開したり、ボールを奪い返すといった部分で物足りなさを感じました。

第104回 鹿島・石井新監督への大きな期待

 ファーストステージではJ1リーグ8位と振るわなかった鹿島アントラーズを石井正忠新監督が率いることになりました。石井監督は住友金属工業、鹿島でともにプレーした仲。現役時代から自分の役割を精一杯果たし、汗をかいてくれる存在でした。きちんとしたビジョンを持って実践してくれる指揮官だとみています。

第103回 なでしことハリルジャパン、異なる攻撃の引き出し

 なでしこジャパンが連覇へベスト4まで進出しました。一戦ごとにチームとしてのまとまりができ、状態は上がっているとみています。決勝トーナメントに入ってのなでしこはコンセプトがはっきりしていますね。攻撃ではワンタッチ、ツータッチでパスサッカーを展開する。守備では止めるところをしっかり止める。トーナメントは負けたら終わりの勝負です。それが一層、はっきりしたプレーにつながっているのではないでしょうか。

第100回 “オレ流”みせたハリルホジッチ新監督

“オレ流”を就任から間もない期間で出そうとしている。そんな印象を受けました。日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ新監督のことです。  初采配となった27日のチュニジア戦ではMF長谷部誠、DF吉田麻也といった芯の部分を残しつつ、代表初出場のMF藤春廣輝やFW川又堅碁らフレッシュな選手をスタメンで使いました。久々に代表に戻ってきたFW永井謙佑を起用するなど、前へのスピードを重視するスタイルがうかがえました。

第98回 アギーレジャパンの課題は攻撃面だけにあらず

 みなさんご存知のように、日本代表はアジアカップで準々決勝敗退となりました。せめてベスト4までは勝ち進んでもらいたかったところですが……。日本の組織力、技術の高さが結果に結びつかなかったのは残念です。ただ、立ち止まる時間はありません。6月には2018年ロシアW杯のアジア予選が始まります。選手・スタッフはアジア杯で見えた課題の分析・改善を急ぐ必要があります。

第97回 Jリーグにも“巨人−阪神戦”を

 世界のサッカー界で2014年最大のイベントは、言うまでもなくブラジルW杯でした。日本代表は5度目のW杯出場でベスト16以上の成績を期待された中、グループリーグ敗退。W杯の常連国にはなったものの、まだ安定して勝利を挙げられるレベルにないという現実を突き付けられました。

第96回 G大阪、快進撃の要因

 アギーレジャパンは11月の2試合(14日=ホンジュラス、18日=オーストラリア)に連勝し、2014年の実戦を終えました。今回、注目されたのはMF遠藤保仁やMF今野泰幸といったザックジャパンで主力を張った選手の代表復帰です。日本サッカー協会内に10月までの4試合(1勝2敗1分け)に対する不満が見え隠れする中、ハビエル・アギーレ監督には11月の2試合でどうしても勝利が必要な状況でした。そこで遠藤や今野といった経験ある人材を招集したと私は見ています。その意味で、アギーレ監督としては計算どおりの連勝だったのではないでしょうか。

第95回 アギーレジャパン、ブラジル戦の意義

 10月10日のジャマイカ戦、14日のブラジル戦を終えて、アギーレジャパンの戦績は1勝2敗1分けとなりました。勝ったジャマイカ戦を除いた3試合は2失点以上を喫しており、“守れないと勝てない”という事実が如実に表れています。ディフェンスの組織化はまだまだで、4失点を喫したブラジル戦では前線からの守備に改善の必要性を強く感じました。

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