金子達仁
20年前の初出場以来、日本サッカーにとってのW杯は常に“Z旗”を掲げての戦いだった。 皇国の興廃この一戦にあり。 W杯で勝てば日本サッカーは繁栄し、惨敗すれば危機的状況。それだけに、希望が見えな […]
この気分は、ちょっと20年前に似ている。 あれは、日本にとって初めてのW杯だった。その存在を知らない日本人のサッカー選手、関係者はいなかったが、そこに自分たちが入ったらどうなるかを知っている日本人は皆無だっ […]
第五中足骨。恥ずかしながら、このトシになるまで意識したことがなかった。ただ、実はサッカー選手に非常に多い骨折のひとつで、最近では清武やネイマールらがこのアクシデントに見舞われている。足の甲の外側にあるちょっと突起したこ […]
メジャーリーグでプレーする選手の平均年俸が、日本のプロ野球より高いのはまだ納得できる。向こうはGDPでも人口でも日本を上回っているわけだから。正直、GDP比以上、人口比以上の格差があるのはどういうわけよ、と思わないわけ […]
もう10年以上前の話になる。泥酔したソクラテスの言葉に、わたしはギクリとした。 「世界広しといえども、ペレとマラドーナを比較するなんてバカげたことをするのは、クソッたれのアルゼンチン人どもだけだ。お前もそう思 […]
人によって違いはあるだろうが、わたしの場合、オフェンシブなポジションの選手を見る最初のポイントはドリブル力だった。それはたぶん、86年のメキシコシティーで金網越しに見た、マラドーナの5人抜きが大きく影響している。&nb […]
久しぶりにスペインから帰国した知人が、日本の高校サッカーを見て驚いていた。 「いや、上手いのは上手い。ひょっとしたらスペイン人より上かもしれない。でも、体格が貧弱すぎますよ」 だよな。 平均身長だ […]
ここまで来たか、というのが正直な感想。日本中を騒然とさせたカヌー界のドーピングにまつわる“事件”である。 なぜ日本にはドーピングの違反を犯す選手が少なかったのか。日本における「スポーツ」が「体育」とほぼ同義 […]
昨年秋からやらせていただいているニッポン放送の対談番組「ことばのチカラ」で、社会人野球の茨城ゴールデンゴールズ片岡安祐美監督にお話をうかがう機会があった。正直、「女性監督なんてお飾りなのでは?」との思いを捨てきれずに臨 […]
そこかい! とまず思った。 こらあかん、末期症状や、とも思った。 20日付のスポニチに載った「新聞評論に反論 ハリル監督場外デュエル」という記事を読んでのことである。 「佐々木(則夫) […]
スポニチのスクープに端を発した大相撲の騒動。外野から眺めている者としては、なかなかに興味深い。改めて日本人の「スポーツ観」のようなものが明らかになった気がして。 日馬富士側に立つ人も、貴乃花側に立つ人も、暴 […]
J1昇格プレーオフを間近に控えた福岡が出した異例の声明が、ちょっとした話題になっている。普段は九州の他のチームを応援している人たちに向け、アビスパ福岡を応援してほしいと呼びかけたのである。 もちろん、これに […]
絶対に、絶対にしてはならないのは、選手が、メディアが、ファンが、この試合の内容に満足し、肯定的な評価を下してしまうこと、だと思う。 ブラジル戦に比べればまともな内容であったことは間違いない。特に、立ち上がり […]
Jリーグが発足する以前からサッカーをやっていた人ならば、一度は言われたことがあるはずだ。 「なんでサッカーなんかやってるの?」 メジャーなスポーツをやっている人が、同じ質問をぶつけられることはない […]
いいか悪いかはともかく、わたしは、負けたチームの監督やフロントに「謝罪」が求められるような風潮が好きではない。怒りのやり場を求めるサポーターの気持ちもわかるが、敗北は断じて犯罪ではないし過失でもない。応援してくれたファ […]
わたしが彼の立場ならば、正直、いたたまれないだろうなとは思う。だから、わかる気もする。先週、ハリルホジッチ監督がボール保持率へのこだわりがいかに間違っているかを力説した件である。 いまや、世界中の多くの国で […]
東京ドームの天井高は、もっとも高いところで56メートルほどあるのだという。それでもごく稀には天井に当たる打球があるのだから、つくづく、野球というのは立体感のあるスポーツだと思う。 そもそも、米国で生まれたド […]
少なくともわたしの意識の中では、事実として刷り込まれていた。 「日本人は100メートルを9秒台で走ることはできない」 誰がいかなる根拠で言い出したものなのかはわからない。けれども、物心がついたころ […]
この負けは、非難できない。すでに本大会出場を決めている側が、勝つ以外に道のないホームチームと戦ったのである。どんな強豪であっても、あるいはどんな名将に率いられたチームであっても、苦戦は免れなかったことだろう。  […]
美空ひばりさんが歌った「柔」という曲の中に「勝つと思うな思えば負けよ」という有名な一節がある。その解釈は人によって異なるが、わたしは、無欲で戦うことの強さや可能性を歌ったものだと思っている。ある種、日本人の勝負勘を象徴 […]
GKへのバックパスを手で処理することを禁止するルールの導入が検討され始めたころ、聞こえてきたのは反対意見ばかりだった印象がある。 個人的によく覚えているのは、海外の著名なジャーナリストが展開していた「バック […]
15年ほど前、スペインで非常に印象的なテレビCMを見たことがある。 当時売り出し中だったアトレティコのフェルナンド・トーレスがインタビューに答えている。「子供のころはキケがアイドルだった」。キケとは、95~ […]
先月、ブラジルで行われたストリート・サッカーの世界大会「ネイマール・ジュニア5」には、豪華な、というか極めて特別な優勝特典が用意されていた。カンプ・ノウVIP席での試合観戦と、バルセロナにあるネイマール家への招待であ […]
ガラパゴス、という最近ではすっかりネガティブな使われ方をするようになってしまったが、そもそも、グローバル・スタンダードとやらからかけ離れていることが、それほどいけないことなのか、と思う。 以前にも少し書いた […]
大学3年生の時、メキシコで現地のユースチームと試合をしたことがある。W杯観戦ツアーに参加したメンバーの中に、関東大学リーグでプレーしている選手が複数いたため、「じゃあ腕試しをしてみようか」ということになったのである。& […]