バレーボール
: 久保監督が目指すバレーボールとは? : 一部分だけが突出しているというのではなく、全ての面において上位に位置していることが重要だと考えています。例えば、スパイク部門ではトップだけれども、サーブやサーブレシーブがワースト、というようなチームでは頂点を取ることは難しい。ましてやレギュラーラウンドはリーグ戦ですから、28試合戦ったうえでベスト4に入らなければならない。そう考えると、やはりトータル的にバランスの取れたチームでないと、なかなか上位には入れない。プレーヤー一人ひとりの特性として、スパイクが得意な選手もいれば、サーブレシーブが得意な選手もいるというのはいいのですが、その一つ一つのピースをチームとして当てはめたときに、トータル的に上位のチームにしたいと思っています。
バレーボールV・プレミアリーグ男子は後半戦に突入した。熱戦が繰り広げられるなか、JTサンダーズは9日現在、16試合を終えて9勝7敗。ファイナルラウンド進出圏内の4位につけている。チームを率いるのは今シーズンから新指揮官に就任した久保義人監督だ。4シーズン連続でファイナルラウンド進出を逃したチームの再建に乗り出した指揮官に、スポーツジャーナリスト二宮清純が直撃。さらに、久保監督に信頼を寄せ、自らもキャプテンとしてチームを牽引する徳元幸人、久保監督から将来のエースとして期待を寄せられているルーキー八子大輔にもインタビューを敢行。果たしてJTサンダーズは生まれ変わるのか――。
: 今シーズンはレギュラーラウンドを1位通過という成績をおさめられたわけですが、28試合の中で最もチームの成長を感じた点は? : 「このチームはすごいなぁ」と思ったのは、3月6日の岡山シーガルズ戦ですね。3−0とストレート勝ちしたのですが、スコア上の数字ではなく、気力が感じられたんです。やるべきことをきちんとやっていましたし、技術面も含めて全てにおいて相手を上回っていました。
: 今シーズンはキム・ヨンギョン選手や山本(旧姓・大友)愛選手、谷口雅美選手と、補強が非常にうまくいったという印象があります。 : はい。やはり25連勝という成績も彼女たちが加わったことが最も大きな要因だということは言えると思います。
今シーズンのバレーボールV・プレミアリーグ女子のレギュラーラウンドが終了した。ダントツの成績で1位通過を果たしたのがJTマーヴェラスだ。昨季10勝17敗、9位で入れ替え戦を経験したチームが今季は一転、開幕25連勝を含む26勝2敗の好成績でファイナルラウンド進出を決めた。その大躍進の要因となったものは何だったのか。就任1年目、チームの再建に成功した石原昭久監督を直撃した。
: 今シーズンはほとんどフルセットまでもつれるような試合が少ないですね。スコアだけをみると、圧倒的に勝っているイメージがあります。ただ、東レやNEC、久光製薬と上位チームとは競った試合が多いですね。 : そうですね。でもストレートで勝っている試合でも、内容的には結構苦しんでいる試合もあるんです。楽に勝ったというのは1試合もありません。
: 今シーズンを迎えるにあたって、石原昭久監督からの指示は? : まず最初にディフェンス面をさらに強化すれば、チームがうまく機能していく、という話がありました。監督は「こういうことをやっていこう」と明確に指示をしてくれるんです。私たち全日本から戻ってきた選手にも「これまでこういうことをやってきたから」という説明をしてくれる。だからリーグ開幕まで短期間だったんですけど、チームに監督が考えたバレーが浸透しやすかったと思います。
今シーズンのバレーボールV・プレミアリーグ女子のレギュラーラウンドも残りわずかとなった。既に首位通過でセミファイナル進出を決めているJTマーヴェラス。14日に久光製薬スプリングスにフルセットの末に敗れ、連勝は25でストップしたが、目標はあくまでもファイナルラウンドでの優勝。チームにはこれまで積み上げてきた確固たる自信がある。その中軸を担っているのが、司令塔の竹下佳江だ。司令塔ならではの視点に迫る。
: 連勝はストップしてしまいましたが、それでもダントツの首位通過でセミファイナル進出が既に決まっています。 : はい、これからが一番大事な時期だと思っています。
: レギュラーラウンド終盤に入っても、JTマーヴェラスの勢いは止まりませんね。開幕から連勝が続くと、途中で息切れをしてしまうものなのですが……。 : 確かに25連勝はしましたが、結果的にそうなっているだけで、内容的には楽な試合はひとつもないんです。
今シーズン、女子バレーボールのJTマーヴェラスは開幕から25連勝し、早くもセミファイナル進出を決めた。石原昭久氏を新監督に迎え、韓国からアジアNo.1アタッカーの呼び声高いキム・ヨンギョン、元全日本の山本愛(旧姓・大友)と石川友紀を加えたJTマーヴェラス。全日本でも司令塔を務める竹下佳江を中心としたコンビバレーで他を圧倒している。チームを牽引しているのが、入社4年目にしてキャプテンに就いた位田愛だ。昨シーズンは入れ替え戦を制し、首の皮一枚で残留を決めたチームが、どのようにして変貌を遂げたのか。スポーツジャーナリスト二宮清純がキャプテンを直撃した。