白戸太朗
世界最大のサイクルロードレース「ツール・ド・フランス」が今年も始まった。3週間にわたってフランス国内を中心に3000?以上を走る自転車レース。自転車に興味がない人でさえ、このレース知っているほど有名で、動く人もお金も他のレースとは比べ物にならない。今月4日から開幕したツールの1週目で、なにやら波乱が……。
マッチこと近藤真彦さんが50歳にして「ITU世界ロングディスタンストライアスロン選手権」(スウェーデン・6月27日開幕)の日本代表に選ばれたというニュースが報じられた。この発表については一部のトライアスロン関係者には1週間ほど前から情報が入っていた。しかし、予想を上回る反響に驚くやら、感心させられるやら……。
スタートの号砲一番、海に飛び込んでいく選手たち。水しぶきを上げ、泳ぎ出す姿こそ、トライアスロンのスタートという印象だ。でも、この大会ではそんな光景だけではなく、勢い良く飛び出して行った選手たちの後、ゆったりと海に入り、平泳ぎで泳ぎだす姿も多くみられる。体型もアスリートというより、普通のおじさんやおばさんという感じ。そんな人たちが青い海で漂う姿は、一般的に知られる「トライアスロン=鉄人」というイメージとは程遠い。だが、これもトライアスロン大会における1シーンであることに違いない。
「ハパルア」という言葉をご存じだろうか? 知らなくても決して珍しくはない。意味はハワイ語で「半分」。この言葉が日本で認知され始めたのは昨年あたりからで、「ハパルア」というランニングイベントが浸透してきたからである。
中継を見始めた時に、今日は最後まで見なければならないような気がした。いつもなら、途中でほかの仕事に流されることもあるのに、結局最後まで目を離せなかった。放送終了後、慌てて次の用事に向かった。 3月8日の名古屋ウィメンズマラソン。前田彩里選手は、実業団ランナーとしてのマラソンデビュー戦となった。彼女は15?の給水ポイントでの転倒後もペースを変えることなく、30?地点でのユニスジェプキルイ・キルワ選手のペースアップにも耐えた。最後まで力強い足取りで、2時間22分48秒の好タイムでゴールしたのは記憶に新しい。この記録は日本歴代8位だが、それよりも感心したるのが、日本女子として8年ぶりに2時間23分を切ったということ。世界が当たり前のように2時間20分台を連発している中で、日本人選手は8年も前から記録が停滞してしまっていたのだ。
「ファームクロス」というスポーツをご存知だろうか? 恐らくほとんどの方が、聞いたこともないはずだ。それもそのはず、まだ生まれたばかりのスポーツで、初めての大会が富良野で開催されたのは今月15日だった。 ルールを簡単に説明すると、雪の斜面を農業肥料が入っていた袋に乗って滑り降りるというもの。極めて単純なスポーツ、いや遊びと言った方が適当かもしれない。これに類する遊びは全国的にも珍しくなく、段ボールやビニールなど、様々なものをソリ代わりに滑った経験のある方もいるのではないだろうか。それをあえてネーミングし、大会にする。この一見、バカバカしいイベントに興味津々で行ってきた。
「東京マラソン チャリティ“つなぐ”」で2015年大会から登場した「スポーツ・レガシー事業」。以前、このコーナー()で書かせていただいたように、レガシーといっても、その範囲は広すぎて意外に難しい。そこでマラソン財団としてテーマにしたのが「スポーツの夢(強化育成)」「スポーツの礎(環境整備)」「スポーツの広がり(普及啓発)」「スポーツの力(社会貢献)」の4つ。これでも広いなぁ……。どれももっともな項目であるのだが、皆さんから預かったお金をどう使っていくのがいいのか。限られた財源で、効果を出すのは非常に難しいところである。
12月の2週目と言えばホノルルマラソン。今年で42回目を迎えた歴史ある大会だが、毎年3万人を超える参加者で賑わいを見せ、人気にかげりはないようだ。日本人からの人気も相変わらずで、参加者は1991年に初めて1万人を超えて以来、9.11があった2001年を除いては常に1万人上回った。もちろん今年も1万人を超える参加者で盛り上がった。
羽生結弦選手が8日に行われたフィギュアのスケートグランプリシリーズ第3戦、中国杯の練習滑走中に他の選手と衝突し、負傷しながらも試合に出場した。この判断に対して、その後も様々な意見やコメントが出ている。僕自身も選手であったり、大会主催者であったり、報道する立場であったりと、この事件に関して思うことも多い。数々の見解を聞かせてもらう中で、いろいろと考えさせられている。
日本ではチャリティがまだまだ定着しない。毎年、東京マラソンで募集している「チャリティ枠」も定員が埋まらない状況だ。10倍を超える倍率の一般枠との落差は歴然。未だ「スポーツ→社会貢献→チャリティ」という構図は、日本国内において認識が薄いという話を本コラムの148回目で書かせて頂いた。その後、いろいろと反響は頂いたが、もちろん世の中が急に変わるはずもない。そんな中で、来年の東京マラソンでは「オリンピックに向けて子供たちに残して行けるモノを作って行こう」という「レガシープログラム」をチャリティで行っていくことが決まった。
今年も三陸の人々は温かかった。走る選手達を応援し続ける人たち、エイドステーション(補給所)で選手に食べ物を配るボランティアスタッフ。皆が笑顔で、一所懸命に選手を歓迎しているのが伝わってくる。でもその向こうに見えるのは震災の傷跡……。いろいろな想いを巡らせながら、僕たちはペダルを踏み続けた。
日本の中だけではそこまで価値を見出されないが、海外から絶賛されると国内でも、というケースは意外に多い。日本人がシャイで自信を持てないのか、足元にあるいいものに気が付かないのか。芸術、音楽の世界はもちろん、工業製品からコンビニの便利さ、治安の良さなどなど……。国内にいると当たり前と思っていることが、海外から見ると「Cool!」となるわけだ。つい先日も、海外から絶賛を受けて急激に人が増えているというところに行ってきた。それは「西瀬戸自動車道」、通称「しまなみ海道」。ここは建設当初、「こんなにお金をかけてどうするんだ」と非難の声が多かった場所だが、今では国内外から沢山の人を呼び寄せている。
この夏、世界を夢中にしたサッカーのワールドカップ(W杯)。開催地ブラジルとの時差もあり、寝不足が続いていた人も多かったのではないだろうか。予想外の展開、結果に喜んだり驚いたり……。普段はそれほどサッカーを見ていない人にも、世界の技は十分に見応えがあったことだろう。個人的には、ゲームのほとんどを支配したり優勢に進めていたにもかかわらず、相手にワンチャンスを決められて敗退したり、流れを変えられてしまうシーンを何度も目のあたりにし、サッカーの残酷さと難しさをヒシヒシと感じることが多かった。逆にいうと、これがロースコアで争われるこのスポーツの面白いところなのだろう。
「うーん、日本はボールをキープできていないな」。自宅に帰ると皆で論議をしていた。その中心はなんと80歳の義父。生粋の昭和初期生まれの彼は、スポーツといえば野球で、プロ野球は巨人ファン。たまにゴルフやボクシングを見ているが、サッカーなど見たことがない。そんな男が日本戦の振り返りVTRを見ながらサッカーを論じる。街中で見かける自転車で駆け抜けていく少年たちはサムライブルーのユニフォームだし、朝のワイドショーも中心はワールドカップ(W杯)。ゴルフのUSオープンが中継されていても、世の中では「松山」より「本田」である。日本人ってこんなにサッカー好きだっけ?
日本国内において、5月は「自転車月間」となっている。これ自体はあまり浸透していないのだが、実際この季節は自転車に乗るのがとても気持ちよく感じられ、便利さや快適さを実感するには最適だ。ぜひ、多くの方に自転車に乗って頂きたい。そんなこともあり、5月はサイクルロードレースも数多く開催されている。ヨーロッパはもちろんだが、国内でも大きなレースがいくつもあり、選手や関係者は大忙しだ。
僕の周りで、にわかにパラリンピックが盛り上がっている。その理由としてあげられるのは、まずはなんと言っても東京での開催決定が大きい。これに伴い、選手、関係者はもとより、一般の方々もオリンピックはもちろん、パラリンピックも意識するようになってきている。やはり目標があると、人は変わることができるのだということをあらためて認識させられる。もう一つは、トライアスロンが2016年のリオデジャネイロ大会から、パラリンピックの正式種目となることが決まっていること。他種目のパラリンピックアスリートや、それまでは趣味で取り組んできたハンディキャップを持つトライアスリートのモチベーションや動向が明らかに変化してきた。こうしたエネルギーを感じることができるのは、トライアスロン業界に身を置くものとして嬉しい限りだ。
近頃は、国内はどこもマラソン人気。大会も参加者も相当数増加し、いずれも盛況だ。データによると2006年から12年の6年間でランナー人口は400万人増加し、1000万人を超えているという(笹川スポーツ財団発表)。アメリカにおいても同様の傾向が見られ、00年には800万人程度だったのが、12年では1500万人を超えたと言われている(Running USA発表)。つまり、少なくとも日本国内においては10人に1人程度は走っているわけで、乳幼児や、高齢者を除くと、その割合はかなり高いことがわかる。確かにどこに行っても、走っている人に会わないことはないというくらいだ。
「英語が話せなくて買い物に不自由した」 このようなことは海外旅行などでは珍しくない経験だが、日本国内でもこんな経験ができる場所、いや、してしまう場所がある。噂には聞いていたが、実際に行ってみると驚くべき外国人率の高さ。道行く人はもちろん、英語のみの看板、建築物の雰囲気……まるで海外に来ている錯覚に陥るほどだ。そう、ここ「Niseko」(北海道倶知安町、ニセコ町)はオーストラリア人を中心とした外国人の一大リゾート地と化している。
「東京の2月と言えばマラソン!」。来月で8回目を迎え、すっかり都市マラソンの顔になった東京マラソン。間違いなく国内で最も有名で、最も多くのスポンサーが集まるマラソンレースである。そしてなにより、この大会のおかげで、日本でも各都市の中心部でマラソンが開催されるようになったといっても過言ではない。それまで人様の邪魔にならぬよう、人口の少ない地域、交通に支障が出ない地域で開催されていたマラソンが、一般市民参加レースでさえ都市部に進出するようになった。東京マラソンは、日本マラソン界の歴史を変える大きな一歩となったといえるだろう。
12月9日、第41回ホノルルマラソンが開催された。参加者総数は3万1000人。そのうち日本人の参加者は1万4000人。つまり、半数近くを日本人が占めたことになる。ホノルルマラソンは、日本人にとっては入門編の象徴でもあり、日本国内のランニング人口増加に大きく貢献している。
走りながら、こみ上げてくるものを抑えられなかった。胸が熱くなり、涙が出てくる。サングラスをしていなかったらカッコ悪い面をさらけ出すところだった。青い空と、蒼く静かな海。優しい笑顔の応援者たち。11月3日、「ツールド東北」を走りながら、そんな感情に襲われた参加者は僕だけではなかったはずだ。
「アイアンマン」。そのまま訳すと「鉄人」である。そう、日本にトライアスロンが広まった当時、この言葉が先行してしまい、「トライアスロン=鉄人」と表現されることが多くなった。ただ、本来この「アイアンマン」というのは、トライアスロンにおけるひとつのシリーズの名称であり、総称ではない。例えていうなら、車のレースは「モータースポーツ」とか「カーレース」というのが表現として正しいのだが、その総称を「フォーミュラー1」と言っているようなものである。本来はカテゴリーの1つに過ぎないのに、そのインパクトが強過ぎて、総称を超えて一般的に認知されているという感じだろうか。
9月8日、記念すべき東京オリンピック・パラリンピック開催が決定した。早朝から起きて、この瞬間をLiveで見ていた方も多かったのではないだろうか。正直、決定に対する反応の早さと大きさは、東京オリンピックに対する国民の期待の大きさ、注目度の高さを示すものではなかったかと思う。まあ、国民気質として決まったもの、大勢が注目するものに対して興味を示すというのはいつものことではあるが……。いずれにしても、多くの人々がオリンピック開催に関して興味を持ってくれるということは嬉しいことだ。
「ロードレース」はなぜ「ロードレース」と言うのか? それはもちろん「ロード=道」で行うからである。普段、一般市民が行きかう道を、その日だけは自転車やランナーがコースとして使うのだ。一方、本来の道ではない公園や、港などのクローズド・スペースで開催されているレースは、本当の意味での「ロードレース」ではないのかもしれない。
「世界最大のサイクルロードレース」というキャッチフレーズで盛り上がっているツール・ド・フランス(TDF)。日本国内でも毎晩数十万人がLive中継に盛り上がるという。サイクルスポーツがまだそれほど一般化していない日本国内でもその名前は知れ渡るようになってきた。それも意外に自転車、いや、スポーツに縁のないような女性が見ている例が多く、意外な組み合わせに驚かされることが多い。なぜこのレースはそれほどに人を魅了するのか。また星の数ほどあるサイクルロードレースの中で突出した存在なのか。