白戸太朗

第117回「古田敦也の挑戦」

 あの古田敦也がトライアスロンにはまっている。  ゴールデングラブ賞10回、ベストナイン9回。「ミスタースワローズ」と呼ばれた球界を代表するインテリジェンスな彼が体力の限界に挑戦しているのだ。瞬発力とスキルを必要とされる野球、持久力とタフな精神力を要求されるトライアスロン。同じスポーツでも真逆に位置するスポーツをまたぐのは珍しい。

第116回「悲しみを越えて」

 イタリアを1周する自転車レース「ジロ・デ・イタリア」。フランス1周の「ツール・ド・フランス」、スペイン1周の「ブエルタ・ア・エスパーニャ」と並んで「グランツール」と呼ばれる世界の三大ステージレースだ。100年以上の歴史を誇る世界的なレースで、5月9日の第3ステージで悲しい事故が起こった。タイトなコーナーを下っている最中に、ワウテル・ウェイラント(ベルギー)選手が転倒、前頭部を強打し、還らぬ人となったのだ。ジロ102年の歴史上では4人目、グランツールでみるならば1995年のファビオ・カサルテッリ(イタリア)選手以来のレース中の死亡事故ということになる。

第114回「スポーツはなにをすべきか?」

 3月11日に起きた東日本大地震における被害の大きさは計り知れない。この原稿を書いている被災4日目の14日においても被害状況がめまぐるしく変わっているありさまだ。大地震や大津波は以前から恐れられていたが、我々の技術や研究の積み重ねで克服したつもりになっていたのかもしれない……。あらためて自然の力の恐ろしさを知らされる。

第113回「自転車はどこを走るのか」

 来たる3月12日(土)に都内最大のサイクリングイベント「Tokyo センチュリーライド葛西2011」が開催される。そのプレイベントとして、江戸川区で「自転車+健康+環境」というシンポジウムが2月5日に行われた。「せっかく自転車イベントやるなら、この機会に自転車と社会との共存を考える機会を持ちたい」という主催者の思いで開催。本大会の監修を務める私がパネリスト兼進行役だったのだが、このイベントはいろいろと考えさせられる絶好の機会となった。

第112回「長谷川理恵の挑戦!」

 ランニング女子のロールモデルといえば長谷川理恵。モデルとしての活動の傍らフルマラソンを3時間15分で走ってしまう格好の良さは、走る女性たちの憧れであり、スポーツ芸能人の象徴でもある。その彼女が今年掲げた目標はホノルルトライアスロン。スイム1500m、自転車40km、ランニング10kmを走り抜けるオリンピックディスタンスのトライアスロンだ。

第111回「全員が主役のホノルルマラソン」

 国内のマラソンブームが続く中、元祖「初心者参加型マラソン」であるホノルルマラソンが今年も12月12日に好天の中で開催され、2万3千人の参加者で盛り上がった。私もいつものようにJALPAKツアーのコーチとして、ツアー参加者のお手伝いをしに行ってきた。いろんな方がいらっしゃるのだが、驚くべきは昨年89歳で参加された後藤さん。今年も90歳で参加し、見事に9時間台で完走された。

第110回「ロタブルーの裏側に」

 グアムとサイパンの間にある小さな島「ロタ」。名前は知られていても、行ったことのある人が意外に少ない島だ。そのマリアナ諸島の小島で、17年間も日本人の手によってトライアスロンが開催されている。一部のファンには圧倒的な人気を誇るロタトライアスロンだが、なぜここでトライアスロンなのか、なぜ日本人なのか。初めて聞いた人は誰しも不思議に思う。そのカギを握るのは大西喜代一氏。この人こそがこの地にトライアスロンを伝えた伝道師なのである。

第109回「人が生み出すアイアンマン」

 9月19日、愛知県常滑市。人口5万人の街に日本で初めて「アイアンマン70.3」がやってきた。世界で40戦を越える「アイアンマン70.3シリーズ」が、ようやく日本で開催された記念すべき日である。しかし、開催するまでの道は平らではなく、いろんな人のつながりと幸運が重なり、この短期間で出来たのは奇跡に近いのかもしれない。

第108回「ランス・アームストロングはどこに行くのか?」

 近年、国内でも広がりをみせるサイクルスポーツ。ここ10年ですっかり定着してきた感もあるが、その頂点に位置するのが毎夏フランスで開催されている「ツール・ド・フランス」。そのツールのヒーローとして君臨していたのがランス・アームストロングだ。1999年に優勝し、その後2005年まで前人未到の7連覇を達成した男である。

第107回 「ラフティング世界選手権優勝!」

「ラフティング」というスポーツをご存じだろうか? アウトドア好きな方なら見たことや体験したことがあるだろう。名前からして荒っぽい感じだが、ゴムボートで川を下り自然を全身で感じる事が出来るスポーツだ。このラフティングの世界でも日本人が頑張っており、先日オランダで開催された「2010ラフティング世界選手権」で初の世界チャンピオンに輝いた。

第106回「ツール・ド・フランスの夏」

 世界でもっとも大きなスポーツイベントは? 答えは先日まで大熱戦が繰り返されたサッカーワールドカップ。サッカーを普段見ないような人まで、ついつい試合を見てしまうほど不思議な魅力がある。約1カ月間、世界中の人々が酔いしれた。しかし、この祭典は4年に1度。毎年開催されるイベントの中で最大なのは、何といってもサイクルロードレースの頂点であるツール・ド・フランスだ。まだまだ日本ではメジャースポーツではないサイクルロードレースだが、ヨーロッパではサッカー、モータースポーツに続く人気競技。ツール期間中、毎日10億人が現場やTVでレースに釘付けとなる。

第105回「ニューヨークの懐」

 ニューヨーク(NY)には無数に参加型スポーツイベントがあるのだが、その内容や大きさは様々。参加者4万人を超えるNYマラソンは世界最大規模だし、「Five Boro Bike Tour」という自転車イベントも3万人を超える。近年では「NY Triathlon」がすごい人気で、約3000人の枠が5時間でいっぱいになるとか。またエンパイア・ステート・ビルを駆けのぼるようなちょっと変わった大会もある。その中で参加者100人にも満たないのに、やたらとスケールの大きなイベントが「Manhattan Island Marathon swim」。そう、あのマンハッタン島を泳いで1周しようというものだ。

第104回「アレッ 新城幸也!」

 イタリアを1周する自転車レース「ジロ・デ・イタリア」。この世界的なレースに8年ぶりに日本人が出場、そして大活躍し注目を集めている。その名も「新城幸也」。何度か、このコラムでも取り上げた事があるのでご存知の方もいるだろう。その彼が自転車レースの頂点であるジロでステージ3位に入るなど目覚ましい活躍を見せているのだ。

第103回「日本チーム好発進!」

 シーズンが始まったばかりのトライアスロン。しかし、このところ幸先のいいニュースが飛び交っている。  まず3月20日(土)、メキシコ・マザトランで開催されたITUパンアメリカンカップで高木美里(愛知県協会)が優勝、2位には上田藍(グリーンタワー・稲毛インター)が入り、日本人ワンツーの快挙。さらに翌週、オーストラリア・ムールラバで開催されたITUワールドカップ(WC)第1戦で、 崎本智子(日本食研)が2位に入る健闘。庭田清美(アシックス・ザバス)も7位に入った。 そして4月11日の世界選手権シリーズ(WCS)シドニー大会では足立真梨子(トーシンパートナーズ・チームケンズ)が4位に入る大健闘。好調の崎本智子も13位に入った。

第102回「東京マラソン成功の陰で」

 2月28日、雨からみぞれ混じりという悪天候の中で、第4回東京マラソンが開催され、3万人を超えるランナーが都内を駆け抜けた。私はランナーとして参加する幸運に恵まれ、多くの観客に励まされながら走ったが、東京という街、そして人々の温かさを感じさせてくれた素晴らしい大会だった。確実に年々問題点が解決されているのを実感し、日本でも有数のスポーツイベントになったと言ってもいいだろう。今後も新しい参加型スポーツイベントの形を構築していく絶好のロールモデルになり得ると思われるし、大いに期待したい。が、ちょっと気になるトラブルが、私の知りうるところであったようで……。

第100回「ウッズよ、ヒールたれ!?」

 年末年始のスポーツニュースで俄然注目を集めたのがタイガーウッズ。それがいつものゴルフに関することでなく、プライベートのゴシップネタ。単なる自動車事故のはずが、浮気ネタへ。さらには愛人が何人も出てきて、ついには同性愛疑惑や異常性愛者のような話まで出てきた。まあ、ここまできたら何が本当で、何が嘘なのかわからないし、判断のしようもないが、なんらかの火種はあったことは間違いないのだろう。本人も静かに反省の時を過ごしているようだ。

第99回「ホノルルが変わった!?」

 近年、ブームともいえる広がりを見せるマラソン。東京マラソンを筆頭に、国内マラソン大会はどこも盛況。皇居周辺や大阪城など、都会のランニングスポットは渋滞さえしてしまう勢いだ。そのマラソンブームの元祖といえばホノルルマラソン。つい10数年前までは初心者のマラソンチャレンジといえば「ホノルル」と決まっていた。そのホノルルマラソンも今年で37回目。日本人参加者が半数以上を占める海外マラソンとして、独特の歴史を築いてきたが、ここ数年は確実に変化の兆しが見受けられる。

第98回「藍ちゃん優勝!」

 トライアスロンのシーズンも終わりかけた11月、素敵なニュースが舞い込んできた。 「藍ちゃん、ワールドカップ優勝!」  これだけ聞くと、ほとんどの日本人は女子ゴルフをイメージすると思うが、藍はアイでもこちらはトライアスロンの上田藍選手。北京オリンピック代表でもある彼女が、なんとメキシコで開催された「ITUトライアスロンワールドカップ ウアトゥルコ大会」で優勝したというのだ。

第97回「本当のアイアンマン」

 世界中で愛好者人口が急激に増加しているトライアスロン。世界的なマラソンブームの余波か、IT化により人工的になりすぎた都市生活の反動か、欧米ではその勢いはとどまるところを知らない。ドイツなどでは人気スポーツベスト3に入っているし、北米では「転職に有利だから」と始める輩までいる始末。この勢いが少しずつアジアに波及してきたようで、日本国内でも参加者が増加中だ。

第96回「自転車はどこを走る!?」

 9月13日の朝日新聞に『高速自転車「待った」』という見出しの記事が掲載された。内容は多摩川沿いにある「かぜのみち」で自転車関係の事故が多発していることを受け、府中市が自転車の速度抑制のための改良を始めたというもの。確かに幅3mの道にスポーツサイクルから犬の散歩までが混在しているのは安全とは言えない。しかし、皮肉なことにこの道は8年前まで「サイクリングロード」だったのだ……。

第95回「たかがオリンピック……」

 予想はされていたが、野球やソフトボール関係者には辛いニュースが飛び込んできた。 「国際オリンピック委員会(IOC)は13日、ドイツ・ベルリンで理事会を行い、2016年夏季五輪で行う競技としてゴルフと7人制ラグビーの2競技を推薦した」  これにより、ロンドン五輪で除外された野球、ソフトボールの復帰はならず、2020年五輪以降の復活を目指すことになるのだが……。

第94回「日本人のツール・ド・フランス」

 毎年この時期になるとロードレースの最高峰「ツール・ド・フランス」関連のコラムを書くのが恒例になっている。もちろん今年も書かせてもらうが、今回は昨年までと状況が違う。そう、日本人が2人も出場するという史上初の快挙に、ファンもメディアも盛り上がっているからだ。

第93回「新城幸也の快挙!」

 6月15日、日本の自転車界にとって素晴らしいニュースが飛び込んできた。 「新城幸也、ツール・ド・フランス出場決定!」。私も思わずそのリリースを読みなおしてしまった。サイクルロードレースの頂点ともいえるツールに日本人が出場するのは1996年の今中大介さん以来3人目。久々のビックニュースに一般メディアも含めて自転車界は大いに盛り上がった。

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