2017年に開催されるえひめ国体まで、あと6年。国体成功には、決して愛媛県では盛んとは言えない競技をいかに普及、強化するかが大きなポイントとなる。そのためには環境整備、指導者の確保、競技人口の増加が必要だ。今回は愛媛県体育協会と各協会の現在の取り組みを紹介したい。
「若草や子供集まりて毬を打つ」(正岡子規) 2010年度で9回目を迎えた「えひめスポーツ俳句大賞」の表彰式が3月26日、松山市内で開かれた。この賞は同市出身の俳人で野球好きとしても知られた正岡子規の野球殿堂入りを契機に、「スポーツに接して得られる感動やときめき、共感を俳句に詠み込むことにより、スポーツファンの増加と、スポーツと文化が融合した新しい芸術文化の創造」を目指して02年より設けられた。
3月11日に発生した東日本大震災はダイキスポーツの活動にも影響を与えている。ジュニアゴルフでは2選手が参加予定だった全国小学生ゴルフ選手権春季大会(滋賀・瀬田ゴルフコース)が中止。また埼玉県の戸田ボートコースが地震で被害を受けたこともあり、25日から同コースで行われる予定だったボートの日本代表合宿は取りやめになった。だが、各選手たちは一日も早い被災地の復興を祈りつつ、今できることに取り組んでいる。ボート武田大作選手、ダイキ弓道部、ダイキジュニアゴルフスクールの新しいシーズンに向けた動きを追った。
大亀スポーツ振興財団では毎年、スポーツで優秀な成績を収めた愛媛県出身選手や、スポーツ界に貢献した県内の個人、団体を表彰している。10回目を迎えた今年度も1組の親子と5名の個人、1団体の受賞が決まり、9日に表彰式が行われた。国際レベルでの活躍をした選手、またはその指導者に送られるスポーツ大賞に輝いた浅見三喜夫、八瑠奈親子ら、受賞者の横顔を紹介する。
愛媛県体育協会などが主催する「新春えひめスポーツのつどい2011」が3日、松山市内のホテルで開かれた。集まったのはボートの武田大作選手やダイキ弓道部員など、県内のアスリートやスポーツ関係者など約230名。今回は司会をビーチバレーの佐伯美香さんが務め、なぎなたの全日本選手権で史上最多となる7度の優勝経験を誇る池見敬子選手、昨年9月の世界柔道で金メダルを獲得した浅見八瑠奈選手がいずれも和服姿でトークショーに登場し、会は華やかムードに包まれた。出席者はお互いの親睦を深めつつ、新たな年のさらなる飛躍を誓っていた。
11月12日から中国・広州で行われたアジア大会で、ボートの武田大作選手(ダイキ)は、男子軽量級シングルスカルで7分0秒43のタイムで銀メダルを獲得した。バンクーバー五輪やサッカーW杯南アフリカ大会などスポーツイヤーとなった2010年も残すところ約10日。ダイキスポーツにとって今年はどんな1年だったのか。ボート武田選手はもちろん、ダイキ弓道部、そして活動2年目を迎えたダイキジュニアゴルフスクールの2010年を振り返りたい。
巻き返しへの第一歩だ。 11月13、14日と伊勢神宮弓道場で開催された第58回全日本実業団弓道大会、第30回全日本実業団遠的大会に参加したダイキ弓道部は近的で女子の部と産業別(金融・商事・その他の部)で団体優勝をおさめた。遠的でも団体で総合4位だった。また個人でも山内絵里加が近的3位、遠的で北風磨理が4位、橋本早苗が6位に入賞した。部員全員が参加してつかみとった結果をそれぞれ振り返ってもらった。
世界と対等に戦う準備がようやく整った。 ボートの武田大作選手(ダイキ)は9月29日、愛媛県代表として出場した「ゆめ半島千葉国体」の成年男子シングルスカルで優勝。12度目の国体制覇を達成した。9月9日から戸田ボートコースで開催された全日本選手権でも男子シングルスカルで史上最多となる12回目の優勝を収め、日本ボート界の第一人者の座は全く揺らがない。10月31日からニュージーランドで行われる世界選手権に向け、調子は上向きだ。
第65回国民体育大会「ゆめ半島千葉国体」が25日から本格的に開幕する。愛媛県勢は37競技に528人が出場。昨年は36位だった天皇杯順位(男女総合)を30位台前半に押し上げることを目標に掲げている。先行して実施された水泳では大塚一平(同志社大、松山北高出身)が成年男子100メートルバタフライで3位入賞。幸先のよいスタートを切った。
沖縄で先月28日から開催されていた全国高等学校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」が20日、閉幕した。愛媛県勢は6種目を制し、自転車の個人ロードレースで小橋勇利(松山工)が優勝、学校対抗得点でも松山工が1位になった。陸上では女子七種競技で高須賀真子(聖カタリナ)が四国高校新記録をマークしてのV。ボートの女子ダブルスカルは今治西(白石、谷川組)が優勝を収めた。さらには柔道でも男子90キロ級の村上亮(宇和島東)、女子78キロ超級の井上愛美(新田)がいずれもオール一本勝ちで制した。
2017年愛媛国体での優勝が狙える若いゴルファーを育てるべく、ダイキジュニアゴルフスクールが誕生して、間もなく1年半を迎える。新年度に入って、スクール生が5名増え、現在は計23人の小中学生が、松山市内の専用練習場で日々、ボールを打ち続けている。
国体優勝を最大の目標に掲げるダイキ弓道部は12、13日と全日本勤労者選手権大会(山口県弓道場)に参加した。官公庁、会社単位で3名1組のチームをつくり、団体戦で競い合う。ダイキは主将の橋本早苗、山内絵里加、原田喜美子の3選手で大会に臨み、1次、2次と予選を突破。決勝トーナメントも決勝まで勝ち残って準優勝をおさめた。この大会は性別問わず出場でき、男子のみ、または男女混合で参加するチームが大半を占める中、女子だけで結果を残したのは大健闘といっていい。参加3選手に大会を振り返ってもらった。
5度目の五輪へ、いよいよオールを漕ぎ出した。ボートの武田大作選手(ダイキ)は4日、滋賀県立琵琶湖漕艇場で行われた朝日レガッタの男子シングルスカルに出場し、3分23秒63のタイムで10度目の優勝を収めた。今季は田立健太選手(戸田中央総合病院RC)とペアを組み、ダブルスカルで世界を転戦する。5月28日からスロベニアで開催されるワールドカップ第1戦に向け、遠征の準備を進める武田選手に新しいペアの印象などを訊いた。
「まり投げて見たき広場や春の草」(正岡子規) 愛媛・松山は俳句の街である。近代俳句の改革者・正岡子規や高浜虚子といった著名な俳人を数多く輩出してきた。街中や電車内には郵便ポストならぬ投句ポストがあちこちに設置されており、五・七・五をひねり出したくなるような雰囲気が漂っている。また毎夏、「俳句甲子園」が開催され、全国から予選を勝ち抜いた高校生が集まることでも有名だ。
2004年以来の国体制覇(近的)を最大の目標に掲げるダイキ弓道部。昨年は橋本早苗、小早川貴子の両選手が愛媛県代表として国体出場を果たしたものの、遠的、近的ともに予選落ちに終わった。昨年11月からは橋本が主将に就任し、出産で離れていた石田が指導者の道も目指して復帰。新体制で2010年のスタートを切っている。さらなる高みを目指して練習に励む部員たちを取材した。
大亀スポーツ振興財団では毎年、スポーツで優秀な成績を収めた愛媛県出身選手や、スポーツ界に貢献した県内の個人、団体を表彰している。9回目を迎えた今年度も5名の個人と1組の夫婦、1団体の受賞が決まり、18日に表彰式が行われた。受賞者の中から、選手育成などの功労者に送られる「菜の花賞」に輝いた柔道の棟田利幸師範、器械体操指導者の東海林慎介、千織夫妻に自身の指導哲学と今後の目標を訊いた。
愛媛県体育協会などが主催する「新春えひめスポーツのつどい2010」が3日、松山市内のホテルで開かれた。集まったのはボートの武田大作選手やダイキ弓道部員、ビーチバレーの佐伯美香さんなど、県内のアスリートやスポーツ関係者など約230名。ゲストには昨年のWBCで日本代表投手コーチとして侍ジャパンの世界一に貢献した山田久志氏も登場し、会を盛り上げた。出席者はお互いの親睦を深めつつ、新たな年のさらなる飛躍を誓っていた。
12月5日から香港で行われた東アジア競技大会で、ボートの武田大作選手(ダイキ)は、男子軽量級シングルスカルで6分44秒93の好タイムを残し、優勝をおさめた。2009年も残すところ約10日。ダイキスポーツにとって2009年はどんな1年だったのか。ボート武田選手はもちろん、ダイキ弓道部、そして今年より新たに始動したダイキジュニアゴルフスクールの活動を振り返りたい。
「これまでやってきたことが打ち砕かれたような気分でした」 9月の「トキめき新潟国体」。成年女子の愛媛県代表として出場した橋本早苗選手(ダイキ)はショックを受けていた。自身としては2年ぶり5度目となった国体は、遠的、近的ともに予選落ち。2004年には県代表の一員として近的で全国制覇も経験した橋本にとっては、悔しさしか残らない大会となってしまった。
第64回国民体育大会「トキめき新潟国体」が閉幕した。愛媛県は天皇杯順位(男女総合)が36位。昨年の大分国体の42位から順位を上げ、目標としていた30位台はクリアした。とはいえ2017年のえひめ国体までは、残り8年。「“まだ8年”ではなく“もう8年”と考えなくてはいけない」。体育協会の幹部は意識改革を促す。国体成功に向けた活動の現状と今後の展望を探ってみた。
8月にポーランド・ポズナン市で開催されたボートの世界選手権、男子シングルスカルに出場した武田大作(ダイキ)選手は6分59秒25のタイムで4位に入る好成績を収めた。6月から参戦したワールドカップでも第2戦(ドイツ・ミュンヘン)で4位になるなど、シングルスカルでは初の世界挑戦ながら、強豪と互角に渡り合った。帰国後、参加した全日本選手権大会(埼玉県戸田、9月10〜13日)ではシングルスカルで4連覇を達成。後続に17秒差をつける圧勝だった。国内では無敵を誇る武田選手にレース後、世界との戦いで得た収穫と課題を直撃した。
今年も女子高生の熱い夏が愛媛にやってきた。8月14日から3日間、愛媛県伊予市を会場に開かれたビーチバレージャパン女子ジュニア選手権大会(愛称「マドンナカップ」)。今回は参加49チームが灼熱の太陽の下、白い砂浜の上で熱戦を繰り広げた。
ここ数年、再びゴルフへの注目度が高まっている。男子では全英オープンに出場した石川遼、女子では上田桃子、宮里藍、横峯さくらなど、人気を牽引するのは10〜20代前半の若きゴルファーたちだ。そんな未来のスターを育成するため、この2月、ダイキジュニアゴルフスクールが愛媛に誕生した。現在、小学校2年生から中学校3年生までの男女19人が連日、レッスンに励んでいる。
他をよせつけない圧勝だった。 5月22日から24日まで埼玉県・戸田ボートコースで行われたJapan Cup 第31回全日本軽量級選手権大会。男子シングルスカルに出場した武田大作選手(ダイキ)は7分18秒25のタイムで7年ぶり5度目の優勝をおさめた。昨夏の北京での敗北から、3年後のロンドンへ――。「今年は準備、勉強の年」と語る35歳が新たな歩みを始めた。
ダイキ弓道部にとって「3冠」に向けた挑戦がいよいよスタートする。6月5日から千葉県匝瑳市で開催される第56回全日本勤労者弓道選手権大会がその第一歩だ。ここを皮切りに、9月の国体(新潟)、10月の全日本実業団大会(東京)と3大会での優勝を部員たちは目指している。昨年10月より澤田紀之監督が復帰し、個々人は着実に力をつけてきた。5月の住吉大社全国弓道遠的大会(大阪)で5位入賞を果たした橋本早苗選手に、弓道部の現在と弓を射る魅力をインタビューした。