少し時間を遡ることになるが、今年のオープン戦で一番驚いたのは、上茶谷大河(横浜DeNA)の投球である。3月7日、オープン戦初登板の中日戦だった。4回を完全に抑えて話題になったが、目をひいたのは、その投球スタイルである。 […]
豪華なものだな、と感心しながら眺めていた。北海道日本ハムの紅白戦である(2月16日)。なにしろ、先発が吉田輝星と柿木蓮。昨年夏の甲子園決勝、金足農業-大阪桐蔭の再現である。吉田は、大田泰示にセンターオーバーの大ホームラ […]
自分なりの日本代表を選ぶ、というのは、野球ファンなら誰にとっても楽しいものである。セカンドは菊池涼介(広島)なのか、山田哲人(東京ヤクルト)なのか。浅村栄斗(東北楽天)もありえる。4番は筒香嘉智(横浜DeNA)か柳田悠 […]
デジタルの時代であることは、いくら時代遅れの人間でもわかっているつもりだが、なんでも数値化して語るのには、やはり抵抗がある。だってね、ニュートンがどう言おうと、アインシュタインが何を言おうと、江川卓のストレートは打者の […]
今年の福岡国際マラソン(12月2日)をぼんやり見ていると、35キロあたりだっただろうか、服部勇馬が、併走する外国人選手ふたりをごく自然に引き離し、そのまま独走して優勝した。タイムは2時間7分27秒。タイムよりも、最後の […]
これが見たかった。日本シリーズ第5戦(11月1日)、7回表2死無走者。 マウンドにいるのは、広島のヘロニモ・フランスア。おもむろに左打席に向かうのは、福岡ソフトバンクの柳田悠岐。フランスアは今季中盤からカープに出現した […]
また、日本野球のいびつな季節がやってきた。セ・リーグの3位チームは、巨人、横浜DeNA、阪神、いずれになったとしても、シーズン負け越しが確定したのだ。つまり、ペナントレースで負け越したチームが、日本シリーズを制して日本 […]
猛暑と異常気象のこの夏、とりわけ印象に残った言葉がある。 「自由自在な投球を心がけたい」 これは朝日新聞8月18日付からの引用だ。より前後の脈絡まで書いた「サンケイスポーツ」(8月18日、引用は産経デジタルに […]
第100回全国高校野球選手権大会、いわゆる夏の甲子園に、今年、3年生として出場する世代は、2000年生まれのミレニアム世代とも呼ばれ、高校に入学したときから「スーパー1年生」として注目を集める選手が多かった。いよいよ彼 […]
人並みにFIFAワールドカップは見る。といっても、それより、広島カープは菅野智之(巨人)をどう打つのか、というほうに興味がいったりするので、熱心な視聴者とはいえない。それでも、わかることがある。 今回の日本 […]
レジェンドという言葉はもちろん昔からあったけれど、ことさらスポーツの名選手に冠するようになったのは、たしか、スキージャンプの葛西紀明選手がフライング世界選手権で最年長で表彰台に上った頃からだったように記憶する。&nbs […]
野球を見ていて、これほどストレスなく、解放的な気分になれるものは、そうないのではあるまいか。何のことかといえば、大谷翔平(エンゼルス)の打席である。 別にエンゼルスのファンではないから、勝敗はどうでもいいし […]
エンゼルスの大谷翔平がアナハイムでの本拠地デビュー戦で、第1打席のホームランを含む3安打の大活躍をしたとき(現地時間4月3日)、北海道日本ハムの栗山英樹監督はこうコメントしている。 「打つ方に関しては心配して […]
今季のオープン戦第1戦を、ぼんやり眺めていた。中日-北海道日本ハム戦(2月24日)である。 中日の先発は、左腕小笠原慎之介。東海大相模の甲子園優勝投手も、今年で3年目になる。 たしかに、低めの両 […]
巨人・菅野智之の新球シンカーはすごいらしい。ストレートの軌道から、タテに鋭角に落ちたとか。絶対エース、ますます鬼に金棒である――。 阪神の新外国人ウィリン・ロサリオは、キャンプ初日のフリー打撃で、58スイン […]
新年といって、特別な感慨をもよおすトシでもないが、たぶん今年はこれまで以上に大谷翔平の動向を気にしながら過ごすことになるんだろうなあ。 「ハーイ。マイネーム イズ ショウヘイ オオタニ」と、「タ」にしっかりと […]
いつの放映だったかも正式な番組タイトルも忘れてしまったが、NHKに「テレビスポーツ教室」という番組があるでしょう。あれで、ある日「ホームランを打とう」というのをやっていた。 出演したのは小久保裕紀氏。まだ、日本代表監 […]
「いやあ、何というか。残念でしたねえ」「さぞかし、気を落としておられることでしょう」「大丈夫ですか?」 このところ、会う人ごとに、ずいぶんと気を遣わせてしまっている。広島カープがCSファイナルステージに敗退し […]
今シーズンも、いよいよクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズを残すのみとなった。優勝が決まったあとも、セ・パともに2位、3位をかけて、順位争いが盛り上がっているところを見ると、CSもすっかり日本野球に定着した、と […]
かの阿久悠さんなら、どのような言葉で「甲子園の詩」をつむぐのだろう――。思わずそんな妄想が頭をよぎる。まさに「スター誕生!」。広陵の中村奨成のことである。 今夏の甲子園(第99回全国高校野球選手権大会)は、 […]
その瞬間は、十分に書きとめておくに値するものだった。7月28日、全国高校野球選手権西東京大会準決勝。早実-八王子学園八王子の一戦である。 早実2-1とリードで迎えた7回表、先頭打者として打席に入ったのは清宮 […]
サンフレッチェ広島のサッカーが好きだった。特に日本一に輝き、クラブワールドカップで準決勝まで勝ち進み、あのリバープレートに0-1で惜敗した2015年のサンフレッチェが……。この年は、森保一監督(当時)の思想がフィールド […]
国文学者であり民俗学者、そして歌人・釈迢空として、独自の学問を築き上げた折口信夫は、「怒れる人」であったという。 膨大かつ独創的な著作で今なお多くのファンを惹きつけてやまない折口の、そのような次第に着目した […]