第240回 楽天の大健闘を支える“窓際族”の野村信者

 球団創設初年度の勝率は打率程度の2割8分1厘。2年目は3割5分6厘。「パ・リーグのお荷物」と呼ばれていた楽天が今季は大健闘だ。7月1日現在、31勝39敗2分、勝率4割4分3厘で4位西武から3.5ゲーム差の5位。クライマックスシリーズ(3位以内)出場も夢ではない。

第239回 アイランドリーグからカープへの“復活”は!? 香川オリーブガイナーズ・天野浩一

 広島カープは5勝18敗1分の戦績で交流戦最下位に終わった。交流戦開幕前は3位につけていたが、交流戦で13も負け越したことにより、現在(6月28日)は3位と8.5ゲーム差の5位。クライマックスシリーズに出場するためには3位以内を確保しなければならないが、きわめて厳しい状況になってきた。

第238回 桑田のMLB生命線は「レインボール」

 パイレーツの桑田真澄が6月14日(日本時間15日)、ホームでのレンジャーズ戦に登板し、負け試合ながら9回の1イニングを三者凡退に切ってとった。  11球中「レインボール」と名付けたカーブを4球も投げた。カーブは桑田がメジャーリーグで生き残るための生命線だろう。

第235回 外様ながらチームを引っ張る“努力の人” 巨人・小笠原道大

「オガサワラひとりにやられた」  オリックスのテリー・コリンズ監督はそう言って、唇を噛んだ。  5月28日、交流戦のオリックス戦で自身初となる1試合3本塁打。開幕から巨人の3番に座り、5月30日現在、打率3割3分5厘、14本塁打、36打点――期待にたがわない活躍ぶりだ。

第233回 Aクラス入りするには“青い目”の相棒が必要だ 広島・新井貴浩

 鯉のぼりの季節とともに、カープも浮上してきた。最大時で8もあった借金も5月17日には完済した。プレーオフ進出の条件となる3位以内も十分、射程の範囲だ。  カープ躍進の立役者が4番・新井貴浩である。現在、14本塁打、36打点。これはセ・リーグでは中日のタイロン・ウッズに次ぐ数字。4月後半には2割5分を切っていた打率も2割8分9厘にまで上昇してきた。

第232回 上原「抑え」転向の本当のメリット

 開幕ダッシュに成功し、最大時で14もあった貯金が終わって見れば借金14の4位。昨季、巨人が坂道を転がり落ちていった背景にはイチにもニにも抑えの弱さがあった。  締めくくり役がしっかりしないことには安定した成績は残せないのだが、巨人は同じ轍を踏んできた。自前で抑えを育てられないから外国人やFA選手に頼らざるをえなかったのだ。

第231回 「3番」の経験が“ポストイチロー”に近づくはず ヤクルト・青木宣親

 スタートダッシュに失敗したチームの中で、この男だけは開幕から絶好調だ。  スワローズ青木宣親のバットから快音が止まらない。4月26日現在、打率3割9厘7厘はダントツのリーグトップ。イチローを超える2回目のシーズン200安打達成へ視界は良好だ。

第228回 “鈍感力”も大事だが、彼に伝えたいことがある ヤンキース・井川慶投手

「For Iggy, Bomber debut comes up no Dice」(井川は松坂ではなかった)  試合翌日の『デイリー・ニューズ紙』の見出しがこれだ。  オリオールズ相手に5回を8安打7失点。井川慶(ヤンキース)のメジャーデビューは散々だった。変化球が決まらず、苦し紛れに投げたストレートがことごとく打ち返された。

第227回 「希望枠」は撤廃されたものの……

 スッタモンダの末に今秋のドラフトから裏金の温床とみなされてきた「希望枠」が撤廃されることになった。  多くのメディアは「一歩前進」と評していたが、果たしてそうか。下位チームから順番に指名する完全ウエーバー制を導入しない限り、不正は後を絶たないだろう。

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