交渉人の条件は�誠意をきちんと言葉にできること�約束を実行できる能力があること�精神的、肉体的にタフであること――そう語ったのはニクソン政権を支えた元大統領特別補佐官のヘンリー・キッシンジャーだったと記憶している。
この8月、横綱・朝青龍が夏巡業をスッポかしてモンゴルで“草サッカー”に興じていた科(とが)で2場所出場停止などの重い処分を受けた時、真っ先に頭に浮かんだのが東京ヴェルディ1969監督・ラモス瑠偉の顔だった。
世に「怪腕」や「剛腕」と呼ばれたピッチャーは数多(あまた)いるが、「鉄腕」とうたわれたのは、後にも先にも稲尾和久さんただひとりだ。 稲尾さんと最後にお会いしたのは今年2月。金沢市で行われた食のイベントでご一緒させてもらった。ひとつ頼みごとをした。開幕前の「北信越BCリーグ」に気になる投手がいた。
アンディ・シビーロという身長2メートル1の大男が巨人の入団テストを受けるため宮崎にやってきた。シビーロの来日で一躍、脚光を浴びているのが巨人OBでプロレスラーとして大活躍したジャイアント馬場(本名・馬場正平=故人)さんである。
「その話は墓場まで持っていこうと思っているんですよ」。真夏の広島市民球場の放送ブース。クールな表情が少しだけくもった。そこまで聞けばもう十分だった。それ以上、追及する気にはなれなかった。また追及したとしても何の意味もない。あえて言えばそれが勝負のあやというものだろう。
中日・落合博満監督の“悪運”には恐れ入る。クライマックスシリーズ負けなしの5連勝で日本シリーズ出場を決めた。リーグ優勝を逃したチームが日本シリーズに出場するのは長いプロ野球の歴史の中で初めてのことだ。
雨上がりに大きな石をひっくり返すと、底にべっとりとヒルがこびりついていることがある。多くの観衆や視聴者はあんな気分を味わったのではないか。 もし、反則を指示する声を集音マイクが拾っていなかったら、亀田陣営の悪事は見過ごされていた可能性が高い。そうなれば、サミングや頭突き、抱え投げといった反則技も「闘志の表れ」(父・史郎氏)で処理されていたのである。
新弟子の「リンチ死」疑惑の渦中にある前時津風親方(元小結・双津竜)の解雇理由は「相撲協会の信用、名誉を著しく失墜させた」というものだった。わかったようなわからないような説明だが、それを言うなら、北の湖理事長ら執行部の面々にも同様の処分が下されるべきではないか。新弟子の死因に疑念がもたれた時、協会あげて真相究明に乗り出していれば、文科省から指導を受けることもなかったし、世間からこれだけ批判を浴びることもなかっただろう。理事長以下執行部の不作為が「協会の信用、名誉を失墜させた」ことは明々白々である。
ある時はジキルで、ある時はハイド。いったい、どちらが、このご仁の本当の姿なのか。それとも、どちらも本当の姿なのか……。
東京ヤクルトの古田敦也選手兼任監督に続き広島の佐々岡真司も今季限りでの引退を発表した。古田と佐々岡は89年のドラフトで指名された同期生である。
権力の座に固執するとロクなことはない。人間、引き際が大切である。反面教師として、そのことを如実に示したのが、現在「機能性胃腸障害」で入院中の安倍晋三首相である。
優勝争いをしている最中での日本ハム・トレイ・ヒルマン監督の唐突な退任発表。他の球団なら「サプライズ!」となるところだが、日本ハムは違った。「異例かもしれないけれど、日本ハムじゃあり得ない話じゃない」と大社啓二オーナー。現場レベルも落ち着いたもので動揺の色はほとんど見られない。
小学生の頃、少年野球で初めて付けた背番号が「6」だ。本当は長嶋茂雄の「3」を付けたかったが、この番号は競争が激し過ぎた。当時、小柄でやせっぽちだった私に与えられたポジションはセカンド。V9巨人の名二塁手・土井正三の背番号「6」だった。
28日に開かれた緊急理事会で横綱・朝青龍のモンゴル帰国が決定した。これにより約1カ月間にわたって繰り広げられた朝青龍騒動は新たな局面に入ることになる。
もし新渡戸稲造が今の時代に生きていて、スタンドからこのプレーを目撃したら、どんな反応を示したことだろう。やはりダメなものはダメというだろうか。
「親方」という言葉の響きにはえも言われぬ威厳と迫力がある。たとえ白いものでも親方が黒と言えば黒。理不尽で非民主的といわれればそれまでだが、アナクロニズムの存在価値はもっと深いところにある。
先の参院選で与党、とりわけ自民党が大敗した大きな理由のひとつに「地方の反乱」がある。 農村部を抱える1人区はこれまで自民党の金城湯池だったが、今回は6勝23敗。民主党がマニフェストに掲げた農家向けの「戸別所得補償制度」に対しては「バラまきではないか」との批判もあるが、地方には構造改革の果実はすべて中央にとられ、痛みばかり押し付けられてきたとの不満がある。それが一気に爆発したかたちだ。
「私と小沢さん、どちらが総理にふさわしいか、国民の考えをうかがう」。自らの信任を問う素晴らしい決意表明に映った。参院選での結果は与党惨敗。直後の会見。「国民に約束した新しい国づくりに向けて、改革を続行していくことが、私に課せられた使命だ」
都市対抗野球には独特の制度がある。各地区予選で敗退したチームから選手をレンタルできる補強選手制度だ。最大で5人まで借り受けることができる。この制度が存在することでチームは地域色を帯びる。文字どおり「都市の代表」となるわけだ。同一チーム同士の対戦では単なる「企業対抗野球」になってしまう。
シアトルの市民は喜んでいるだろう。イチローの残留が決定した。2012年まで、セーフコ・フィールドに足を運べば世界最高峰のバッティング技術やレーザービームを目の当たりにすることができる。
サッカー日本代表監督のイビチャ・オシムはペシミスティックな預言者である。 先頃、上梓した『日本人よ!』(新潮社)という自著のエピローグの部分で、あえてアジア杯について言及し、こう結んでいる。<だから、この言葉だけは、絶対に忘れないでほしい。「終わるまではすべてが起こりうる」。人生はだいたいそうだし、サッカーでは常にそうだ>
<青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ> 米国の詩人にして実業家、ユダヤ系ドイツ人のサミュエル・ウルマンがうたった有名な詩「青春」の一節である。
叩かれている人間を見ると無性に肩を持ちたくなる。天邪鬼と言われれば否定はしないが、ヒールにもきっと言い分はあるはずだ。善悪二元論で物事を論じることほど危険なことはない。
かつて天才の異名をほしいままにしたカープの前田智徳が2000本安打を前にして、もがき苦しんでいる。交流戦20試合の打率は70打数11安打、わずか1割5分7厘。イメージと異なるパ・リーグのピッチャーの球筋に戸惑っているようにも映る。四球数はセ・リーグ打撃30傑中、最少。あれほど選球眼のよかったバッターに、いったい何が起きているのか。
イノベーション(innovation)――。安倍総理が就任早々の施政方針演説でこの言葉を口にしたのは記憶に新しい。人口減少時代の経済成長をイノベーションによって可能にすると明言した。