この仕事を続けるには、何人か「メンター」が必要である。指導者、助言者だ。困ったら、この人に聞け。私にとってそのひとりが、2日に71歳で死去した金田留広さんだった。親しみを込めて、生前同様「トメさん」と呼ばせてもらう。& […]
サイクリストの「聖地」がまさか、こんなかたちで注目を浴びることになってしまうとは……。生まれ故郷の愛媛県から「いよかん大使」を仰せつかっている身にすれば少々複雑な気持ちである。 大阪府警富田林署から逃走して […]
佐賀県民はさぞかし喜んでいるだろう。広島・緒方孝市監督、埼玉西武・辻発彦監督。佐賀県出身者がセ・パ両リーグを制した。 早速、佐賀新聞のウェブ版をのぞいてみた。<日本シリーズで佐賀対決が実現すれば県民として誇 […]
「変に内野ゴロ打たすなよ。そいつがエラーしたら一生、傷つくからな」。4月に上行結腸ガンのため他界した衣笠祥雄は盟友である江夏豊に向かい、念押しするように言った。 1979年11月4日、大阪球場。広島対近鉄の日 […]
今日現在、広島カープのマジックナンバーは4。3連覇は時間の問題である。今年は地元での胴上げが濃厚だ。 広島の街を「カープ」の3文字を視界に入れることなく歩くのは、まず不可能である。ユニホームをはじめとする関 […]
アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた「マーダーボール」を観たのは、古い手帳によると12年前のことだ。私は実物よりも先に映画でウィルチェアーラグビーの実態を知った。装甲車のようにカスタマイズされた車い […]
アンリトゥン・ルールというくらいだから、もちろん明文化されているわけではない。ここからここまではセーフで、ここからはアウトという基準もない。ガイドライン的なものはあるが、それも絶対ではない。要するに相手に対し礼を失する […]
甲子園の土の売買は是か非か? そんな論争が世間をにぎわしている。フリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品された「甲子園の土」に値が付き、それを巡っての甲論乙駁である。 ある社会学者の「そもそも甲子園で生まれ […]
越すに越されぬ白河の関である。「平成最後の怪物」の力を持ってしても、東北の地に大旗を持ち帰ることはできなかった。 秋田勢として103年ぶりの決勝進出を果たした金足農。怪腕・吉田輝星の奮闘に期待がかかったが大 […]
芥川賞作家・中上健次が羽田空港で外国人向けの貨物を運ぶ肉体労働をしていたのは、1968年の夏ごろである。羽田へ向うモノレールから見る風景が好きだった、と「風景の貌」という短編で述べている。<丁度、大井競馬場のあたりから […]
息苦しいと感じた次の瞬間、目の前が真っ暗になった。そこからのことは、あまり覚えていない。1987年夏のことである。 翌年に行われるソウル五輪の予備取材のため、私はソウルにいた。ひととおり予定していた取材を終 […]
学ぶのはいいことである。しかし、学んでばかりいても進歩はない。いつかは自らの足で立ち、歩き始めなければならない。W杯終了を一区切りとしよう。Jリーグ創設25年にして、やっと立ち上げからの日本人代表監督が誕生した。森保一 […]
撮影用にリフティングを依頼すると、カメラマンがシャッターを切る前にボールは床ではねた。「サッカースクールに行くと、ミスをしてよく子供たちに笑われるんですよ」。バツの悪そうな表情を浮かべて、そう答えた。 次期 […]
その差、実に1470倍である。今回のサッカーW杯の開催国ロシアと4年後の開催国カタールの面積の差だ。カタールの面積は、日本の秋田県を、やや狭くした程度。人口は約267万人だから、茨城県や広島県よりも少ない。 […]
結果に対する評価は難しい。1億総評論家と化すサッカーW杯ともなれば、なおさらだ。3日未明、カーテン越しに外をのぞくと、ほとんどのマンションの窓から薄灯りがこぼれていた。そこでは歓声と悲鳴にまじって、無数のウンチクが飛び […]
「本気のベルギーに対抗できなかった」。敗軍の将がしぼり出した一言が、この試合の全てだろう。日本代表はまたしてもベスト8の高い壁にはね返された。 後半の途中まで2対0とリードしていながら、アディショナルタイムも […]
イノベーション(innovation)を定義したのはオーストリア出身の経済学者ヨーゼフ・シュンペーターである。シュンペーターは新しい結びつきによって技術革新、生産革命が起きるとの概念を提示した。すなわち新結合(neue […]
小国とは言っても面積は10万3千平方キロメートルある。これは韓国とほぼ同規模だ。アイスランドの小国たる所以は35万人程度の人口だ。東京都北区の人口が、ほぼそれに相当する。 北極圏に近い北大西洋に浮かぶ火山島 […]
斜に構えた視線からの風刺の効いた社会批評が人気を集めた。コラムニストの名前はヤン・デンマン。SPIなる謎の通信社のオランダ人特派員という触れ込みで、週刊新潮で長きにわたり外国人特派員の雑談という体裁をとりながら「東京情 […]
<年齢で物事判断する人はサッカー知らない人。>。ロシアW杯に臨む日本代表メンバーに選出された長友佑都が発したツイートが物議をかもした。2000件を超える返信があり、その多くが批判的な色に染められていたという。メンバー23 […]
ラグビーW杯開催が翌年に迫り、「スポーツホスピタリティ」という言葉を耳にする機会が多くなってきた。これは観戦のみならず、食事やギフト、専門家による解説なども加えた新しい形態のサービスで、これまでの日本のスポーツイベント […]
悲運の原因は、てっきりファンの暴走によるものだとばかり思っていた。ある巨人OBにも、そう聞かされていた。だが本人に直接話を聞くことで「悲運」と「暴走」を結び付けるものは何もないことがわかった。 1956年5月20日、広 […]
10クラブでスタートしたJリーグは昨日、25歳の誕生日を迎えた。現在はJ1、J2、J3合わせて54クラブを擁する。Jクラブが存在しないのは、いよいよ青森、福井、滋賀、三重、奈良、和歌山、島根、高知、宮崎の9県だけとなっ […]
セ・リーグにおいて21世紀に入ってから、最もBクラスの多い球団はどこか。答えは広島と横浜DeNAの13回である。その両球団が2016、17年と2年連続で日本シリーズ出場をかけて戦ったのだから、ご先祖様はさぞかし驚いたこ […]
9日前に71歳で他界した衣笠祥雄さんの言葉には深みと重みがあったと1週間前の小欄で述べた。 過日、改めて古い取材ノートを引っ張り出し、読み直してみた。見事なまでに金言の数々で、まとめれば、そのまま人生の指南本にもなるだ […]