第121回 「夢」が終わったあとに 〜金メダル奪還を目指すバスケ米代表チーム〜

 2大会振りの金メダル獲得を目指す男子バスケットボール・アメリカ代表チームが、まずは好スタートを切っている。  北京での予選リーグ最初の2試合では、中国、アンゴラに圧勝。もちろんこの段階で格下チームに大差をつけることなど戦前から予想された通りではある。それでも各国の実力差が狭まっている現代の世界バスケ界で、番狂わせの可能性がゼロのゲームなど存在しない(開幕2戦目で、2年前の世界選手権覇者・スペインが中国相手にオーバータイムにもつれこむ大苦戦を強いられたことでそれは再び証明された)。  絶対に負けられない大事なオリンピックでの順調な発進に、米バスケ関係者はまずは胸をなで下ろしているところかもしれない。

第11回 ロベルト・バッジオ、“独占取材”の夜(後編)

 ロベルト・バッジオは、報道陣に一斉に取り囲まれた。 「ファブリツィオ、行こう」  ここで彼を捕まえるしか方法はないのだ。  ファブリツィオは、報道陣をかき分け、僕は後に続いた。イタリア人記者はなぜか道をゆずってくれた。そして、バッジオの顔が見えた。

第102回 大阪城ホールに吹いた風の正体 〜7.21『DREAM5』を観た後に〜

「今回、私は不運に見舞われました。でも、自分の代わりに誰かに(決勝戦に)出てもらうとしたらヨアキム(・ハンセン)しかいないと思います」  リング上でエディ・アルバレスが、そう話すと、場内がドッと沸いた。その瞬間、何かが変わったことに私は気付いた。私だけではなかっただろう。7月21日、大阪城ホールに集った多くのファンが、そう感じていたのではないか。勝負に勝つためには、どうしても味方につけなければならない「風」の吹く向きが、あの瞬間に変わったのだ――。

第110回「瀬戸内」 〜J2第25節、サンフレッチェ広島戦〜

 7月9日(水)、J2第25節となる愛媛FC対サンフレッチェ広島の一戦が、ホーム(ニンジニアスタジアム)にて行われた。   瀬戸内海を挟んで隣同士の愛媛県と広島県。それぞれの地域をホームとして活動しているチームの対決とあって、この一戦は「瀬戸内ダービー」とも銘打たれており、プライドを賭けた熱戦が今節も期待されている。

野茂英雄と歴史の問題

 その投手は、大きく発達した上体をゆすりながら、ややはにかむように小首をかしげて、外野フェンス脇のブルペンから、マウンドに小走りに走ってきた。救援のマウンドに立つということ自体に、ある種の含羞を隠し切れないようにも見えたし、その一方で逆に、従容として、あるいは昂然として、自分の仕事をまっとうしようとしているようにも見えた。

第120回 ミゲール・コット初黒星の余波

 エキサイティングな打撃戦となることが確実視されたWBAウエルター級タイトルマッチは、蓋を開けてみれば予想された以上の激闘となった。  王者ミゲール・コットと元IBF&WBO王者アントニオ・マルガリートは開始ゴング直後から壮絶な打撃戦を展開。両者の意地とプライドがぶつかり合ったハイレベルな攻防の末に、最後は11ラウンドにマルガリートがここまで無敗を続けてきたコットをストップした。

第23回 「五輪で勝ち抜くために必要なSUBの力」

 いよいよ、北京五輪が始まりますね。日本代表はオリンピック前の壮行試合を終え、1勝1敗でした。五輪本番にも出場してくる2カ国との対戦ということもあり、相手チームも本番前の調整という意味合いが大きかったと思います。この2試合には日本代表の収穫と課題が見えました。

第43回 日本の金メダルが五輪復活の狼煙を上げる!

 いよいよ北京五輪まであと10日となりました。4年前のアテネ五輪では1964年の東京五輪と同じ16個もの金メダルを獲得した日本。今回はどのようなドラマを見せてくれるのでしょうか。選手たちには皆、悔いのないように頑張ってきてもらいたいですね。  なかでも、野球とソフトボールは2012年のロンドン五輪では行なわれないため、現段階では北京が最後とされています。それだけに、ぜひ悲願の金メダルを獲得して欲しいと思います。

第119回 ワールドシリーズのホームフィールド・アドバンテージは球宴で決めるべきか?

 ニューヨークで行なわれた今季のMLBオールスターゲームは、様々な意味で歴史に刻まれる大熱戦となった。  両リーグを代表する投手たちが揃って好投を見せ、試合は決着のつかぬまま延長戦に突入。史上最長試合、最多奪三振、最多残塁、最多出場選手といった多くの記録を塗り替えた末に、最後は延長15回裏にアメリカンリーグがサヨナラ勝ちを飾った。ヤンキースタジアム最終年に開催された球宴に相応しく、劇的で華やかなゲームだったと言って良い。

第109回「スプラッシュ」 〜J2第21節、横浜FC戦〜

 6月21日(土)、J2第21節となる愛媛FC対横浜FCの一戦が、ホーム(ニンジニアスタジアム)にて行われた。  ホーム3連戦の最終戦となる今節。これまでの戦績は1勝1分。この最終戦を是非とも勝利で締めくくり、夏場のサバイバル戦に向けて弾みをつけたいところだ。

第10回 ロベルト・バッジオ、“独占取材”の夜(中編)

 練習が終わると次々とパルマの選手が、練習場所から出てきた。フリスト・ストイチコフの姿が見えたので、手を挙げた。彼は頷くと僕たちのところにやってきた。 「ジーコは僕のことをなんて言っていたんだい?」  ストイチコフは上機嫌だった。

阪神と日本代表

 今年の阪神タイガースは強い。これは間違いない。  例えば、首位攻防となった7月2日の中日戦。中日・山本昌の立ち上がりを攻めて3回までに3点。中日も阪神の岩田稔、江草仁貴をとらえて追いつき、8回まで3−3の同点という展開になった。で、9回裏、1死一塁で代打の切り札・桧山進次郎の当たりは大きなライトフライ。これは入ったと思ったが、なんとフェンス手前で打球が落ちてきた。2死。普通は、この回はここで終わりである。  ところが続く代打・葛城育郎が再び桧山とほぼ同じようなライトへの大飛球。今度は二塁打となって4−3でサヨナラ勝ちしたのでした。

第118回 イチロー、福留、松坂、松井秀――球宴出場の可能性

 MLB2008年シーズンもほぼ折り返し地点を迎え、球界の祭典・オールスターゲームが間近に迫っている。今年の球宴の舞台となるのは最終年を迎えた殿堂・ヤンキースタジアム。まさに夢舞台と言える歴史的オールスターに、現時点で4人のジャパニーズの名前が出場選手候補として挙がっている。  この中から何人が実際に選ばれるかは分からないが、候補とされるだけでも名誉なこと。そこで今回は、シーズン前半でそれぞれ存在感をみせた4人の軌跡を振り返っていきたい。

第101回 7.21大阪城ホール『DREAM5』に飛躍の予感

 清々しい光景だった。  6月15日、横浜アリーナ。第4試合終了後、休憩明けのリング上で『DREAMライト(70キロ以下)級グランプリ・トーナメント』準決勝戦の公開抽選が行われた。この日の第1試合で永田克彦を破りベスト4入りを最後に決めた青木真也、川尻達也、宇野薫、そしてエディ・アルバレスの代役としてDREAMの笹原圭一プロデューサーがロープをくぐって登場。箱の中に入っている封筒を青木、川尻、宇野の順(アルファベット順)に引く。その封筒の中にある紙に記されている番号によって7.21大阪城ホール大会の組み合わせが決まった。

第108回「フラストレーション」 〜J2第20節、水戸ホーリーホック戦〜

 6月15日(日)、J2第20節となる愛媛FC対水戸ホーリーホックの一戦が、ホーム(ニンジニアスタジアム)にて行われた。  スタジアムの在る愛媛県総合運動公園は、朝から小雨が降り続く、あいにくの天候。ホーム3連戦の第2戦目となる今節、前節は観ることが出来なかった「愛媛のゴールシーン」を、雨の中、集まった熱心な愛媛サポーター達に、是非とも見せてもらいたい。

第42回 最多勝獲得の条件を満たした二人

 4年目を迎えた交流戦は、最終日にまで優勝争いがもつれこむ熱戦が繰り広げられた結果、福岡ソフトバンクが初優勝を飾りました。これによって交流戦前にはリーグ4位、借金2を抱えていたソフトバンクは、現在3位に浮上し、貯金4で首位・西武と2.5ゲーム差というところまで追い上げています。セ・リーグでも巨人、広島、東京ヤクルトの3位争いが激しさを増しており、27日から再スタートするレギュラーシーズンが、ますます楽しみになってきました。

第117回 セルティックス、NBAの頂点へ

 リーグを代表する人気チーム同士の対戦となり、近年最大の注目を集めた今季のNBAファイナル。結果はボストン・セルティックスがロスアンジェルス・レイカーズを4勝2敗で下し、通算17度目の王座に就いた。  シリーズが決着した第6戦のアメリカ国内でのテレビ視聴率は2000年以来最高を記録。戦前の期待通りファイナル中には数々のドラマティックなシーンが生み出され、スポーツファンを歓喜させてくれた。

第81回「契約って何だ?」

 オリンピックイヤーはスポーツに関する話題が多いものだが、今年の水泳界は選考よりも水着問題で持ちきりとなった。  選手のパフォーマンスそっちのけで盛り上がる世論に、北島康介選手は「I am the swimmer 泳ぐのは僕だ!」というTシャツで登場しての抗議。結局、スピード社製などの日本水泳連盟が契約を結んでいる3社以外の水着の着用を認めることで落ち着きを見せた。

下克上の時代――楽天、西武はなぜ勝つか

 こんなことを言うと、傷心のファンの方々からふざけんなと罵声を浴びそうだが、実は横浜ベイスターズは強いのではないか、と思うことがある。オリックスから移籍した大西宏明は、1番に座って以来、4割近い打率を維持している。3番に入った内川聖一もずっと4割近い。4番村田修一、6番吉村裕基は日本人打者には数少ない本物のホームラン打者である。ちょっと間違えば、確実にオーバーフェンス。しかも、クセ者・石井琢朗や金城龍彦も打線に名を連ねる。

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