第396回 「野球王国・四国」は今、何処?

 残念ながら「野球王国」の称号は、そろそろ返上すべきかもしれない。甲子園での四国勢の戦いぶりを見ていて、そう思った。  西条(愛媛)、高知は2回戦敗退。徳島北、寒川(香川)は初戦敗退。大会8日目にして、四国勢はすべて甲子園から姿を消してしまった。昔なら考えられなかったことである。

伊東浩司が見る「9秒台」の夢<後編>

 アジア大会100メートル準決勝の当日、伊東から小山に電話が入った。 「先生、スタートで出遅れないためにはどうすればいいでしょう」  小山は答えた。 「スタートに意識をとられる必要はない。それよりもピックアップ(スタートしてからトップに入るまでの動作)の距離をあと2歩ばかり伸ばせないかなあ。そうすれば(9秒台が)出ると思うよ」

第346回 お値打ち買いの名古屋商法で首位争いへ 中日トニ・ブランコ内野手

 中日の勢いが止まらない。7月15日から28日にかけて9連勝し、首位・巨人とのゲーム差はついに1.5(30日現在)。完全に巨人を射程圏内にとらえている。  チームを牽引するのが新外国人のトニ・ブランコ。メジャーリーグ経験こそ、2005年のワシントン・ナショナルズ時代の56試合だが、日本に来て素質が一気に開花した。

伊東浩司が見る「9秒台」の夢<前編>

「何か別世界にいるような感じでした。夢の中を走り終え、目がさめると、ゴールの2メートルくらい先にランニングタイムが出ていた。9秒99、アレッて感じでした。まだ余力を残していたし、タイムにこだわったわけでもなかった。確実に(準決勝では)1番に入り、決勝では金をとる。考えていたのは、そのことだけでしたから……」  昨年12月13日、バンコクでのアジア大会、陸上男子100メートル準決勝で日本の伊東浩司は10秒00という脅威の日本記録をマークした。

第393回 J秋春制移行 自治体の協力も不可欠

「ガラパゴス携帯」という言葉がある。国内市場だけに特化して競争を繰り広げているうちに世界市場から取り残されてしまった日本製携帯電話のことを指す。  サッカーのJリーグも、このままでは「ガラパゴスリーグ」になってしまうのではないか。そんな懸念が頭をよぎる。

第345回 ドラフト時の評価を“ハズレ一巡目”が堂々逆転

 球団創設75周年ということで、このところ巨人を特集する出版物が相次いでいる。選手の目玉は3年目の坂本勇人だ。  昨季、彗星のごとく現れ、全試合に出場した。今季はさらにステップアップし、7月8日現在、打率3割3分4厘で首位打者。いまや巨人の顔である。

第342回 WBCの呪いが解けるまで怪腕雌伏の時 レッドソックス・松坂大輔投手

 右肩の張りを理由に、さる6月21日、今季2度目の故障者リスト(DL)入りした。もう、かつての怪腕は戻ってこないのか。  レッドソックスの松坂大輔が肩の不調もあり、大不振にあえいでいる。7月3日現在、8試合に登板し1勝5敗で防御率8.23。

ビル・ロビンソン 肉体の帝王学

「ちょっと技をかけてくれないか……」  冗談のつもりで右手を差し出すと、太り気味のイギリス人は目にも止まらぬ速さで私の腕をとり、あっという間にロックしてしまった。  次の瞬間、ヒジの関節に鈍い痛みが走り、恥ずかしながら私は大声を出してしまった。

第389回 “行間”読み解いてこそのデータ

 データが真実の断片を浮き彫りにすることは確かにある。だが、それは決して真実の全体像ではない。  海の向こうから続々と野球に関する指標が押し寄せている。金融工学なるものを生み出し、それに自らが踊り、結果として「100年に1度の経済危機」の引き金を引いた国の発明品を何の疑いもなく取り入れる方もどうかとは思うが、とりあえず色眼鏡をかけずに客観的に検証してみたい。

第388回 社会人野球から第二の草野を探せ

 貧打の東北楽天にあって、ひとり気を吐いているのが4番の草野大輔である。打率3割6分8厘で、目下、首位打者。柔らかいフォームで広角に打ち分ける熟達の技術は篠塚和典(現巨人打撃コーチ)張りだ。「似ている? そう言ってもらえると嬉しい。だって子どもの頃は篠塚さんの大ファンで真似ばっかりしてましたもん」。野球小僧のような口ぶりで、そう言った。

第340回 「病は気から」そして夢をかなえるのも心 ニューヨーク・メッツ 高橋建投手

 40歳のオールドルーキー高橋建(メッツ)が元気だ。6月15日現在、貴重なサウスポーの中継ぎとして14試合に登板している。  14日のヤンキース戦では0−14と大量リードされた7回1死満塁から登板し、松井秀喜から三振を奪った。

日本に「W杯出場」の資格はあるか<後編>

 フットボールとは「球戯」である。「球」と「戯」れると書く。「球技」は誤りだと私は考える。蒸し返すようで恐縮だが、加茂前監督の最大の失敗――それは相手の長所を消すことに腐心するあまり、自らが楽しむことを忘れたことにあったのではないか。守りに重きを置いた愛着のない3バックシステム(日本の場合、両アウトサイドを含めて5バックのような陣形になっていた)の採用は、選手に戸惑いを与えこそすれ、歓迎されるものではなかった。

第387回 マット界は三沢さんの「戦死」無駄にするな

 元プロレスラーで全日本プロレスでも活躍した垣原賢人さんが、13日に急逝した三沢光晴さんに全日本入団の挨拶を行なったのは1998年2月のことだ。握手をかわそうとした瞬間、垣原さんは三沢さんの異変に気が付いた。ヒジの動きがぎこちないのである。これが「頻繁に受身を取ることによる後遺症であるらしい」と知ったのは、しばらくたってからだった。

第339回 松坂大輔はエースか?

 野球は数字のスポーツだ。試合を観なくても、いくつかの数字を提示してもらえれば、その選手がどういうタイプか、おおよその見当はつく。  近年、米メジャーリーグにおいて「クオリティ・スタート」(QS)という野球用語が、先発投手の安定度をはかる数字として重要視されている。

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