金子達仁

灼熱のカタールの“代わり”は日本でいいのか

 スポニチが比較的大きく取り上げていた一方、ほとんど無視した新聞もあった。どれほど重要性、信憑性のある発言なのか、社によって判断がわかれたのだろう。FIFAのブラッター会長がカタールでのW杯開催について極めて異例のコメントをしたという“事件”である。

守備陣への「信頼」はザック監督の危機感

 おや、と思った。 「国内、海外も平等に扱いたいと思っている。海外に移籍すれば代表に入れるわけではない。それぞれのクラブ、リーグで活躍することが(代表入りへの)一番の近道と考えてほしい」  8月29日、グアテマラ戦、ガーナ戦に臨む日本代表メンバーを発表する際、ザッケローニ監督はそう言ったという。至極もっともな言葉なのだが、これまでの選手選考の傾向を考えると、ほとんど自己否定ともとれる発言である。

日本も短くなってきた変化のサイクル

 今年の夏はいったい何度「観測史上初」という言葉を見たり聞いたりしただろう。とてつもない暑さ。破壊的な豪雨。いままでにはなかったことも、起こり続ければ日常になる。いまはどこかに引っかかっている違和感も、あと何年かすると感じなくなっているのかもしれない。

マレーシア選手の意外な高給……Jに漂う危機感

 リーガの開幕を1週間後に控えた8月10日、バルセロナはクアラルンプールでマレーシア代表と親善試合を行った。試合直前になってバルサ側からのクレームにより会場が変更になるという信じられないような“事件”があったものの、バルサ、マレーシア、どちらのファンにとってもまずまず満足のいく試合だったのではないか。結果はバルサの3−1だったが、マレーシアも一度は同点に追いつくゴールを奪っていたからである。

ユースのマナー向上 あとは起爆剤待ち

 先週末、日本クラブユース選手権の準決勝、決勝があったので、ちょっとのぞきに行ってきた。エスパルスのFW北川、ガンバのMF井手口、サンフレッチェのMF野口、そして優勝したマリノスのDF福田、尾身、MF早坂、田崎……名前を挙げていったらキリがないぐらい、楽しみな選手がたくさんいた。

日本も見て見ぬふりをしていないか

 正直なところ、彼らがどんな意図でああいった行為に出たのかは、まったく理解に苦しむ。  私が外国人に何かを訴えようとするならば、相手の母国語か、せめて英語で伝えようとする。それとも、ターゲットは自国民だったのか。自分たちはかくも愛国的な集団であると訴えるために、巨大なハングルでの横断幕を作成し、誇示したのか。

地域密着と企業マネー プロ野球から学べ

 創成期のJリーグにとって、チーム名から企業名を外すというルールは、絶対に譲れないものだった。  それまでの日本のスポーツが、プロ野球を含めてことごとく企業主導で動いてきたことを考えれば、この判断はまさに大英断だったといえる。日本のスポーツ界は、企業以外にもバックボーンにできるものがあることを初めて知った。

セリエA再興こそ使命 本田の今夏移籍を願う

 欧州サッカーリーグの歴史は、栄枯盛衰の歴史でもある。  まずは発祥の地でもあるイングランドがリードし、70年代あたりからブンデスリーガが頭角を現してくる。80年代中期から後期に入るとセリエAが“世界最高峰”としての呼び名をほしいままとするようになるが、20世紀をまたごうかという時期になると、スペインのサッカーが俄然注目を集めるようになる。

哲学なきものに苦境は乗り切れない

 いまのようにサッカーの映像が氾濫していなかった時代、わたしの情報源は通信販売で購入するか、欧州に住む知人が送ってきてくれるビデオだった。気に入った試合はそれこそすり切れるほど何度も見返したものだが、その中のひとつに、91年か92年に行われた親善試合、西ドイツ対メキシコの一戦があった。

世界を口にするなら絶対にやらない試合

 ガッカリした。心底ガッカリした。びっくりするほどに収穫の少なかった先月末のブルガリア戦でさえ、この貧弱な勝利に比べれば豊穣な宝の山に思えてくる。問題点、課題点、修正点……律儀に書いていけば、スポニチの1面から最終面まで使っても足りないほどだ。わたしにとっては、ザッケローニ体制になって以来、最低最悪の試合だった。

熟成に入るべき段階で予想外の停滞

 かつて“パグンサ・オルガニサーダ”と呼ばれたチームがあった。直訳すれば「組織化された混乱」。言葉だけを見るとひどく矛盾しているようだが、あのチームはまさに、組織化されているようで、混乱していた。無秩序なようで、理にかなってもいた。だから、素晴らしく美しかった。ジーコやソクラテスを擁した82年のブラジル代表である。

グアルディオラ新監督が挑む難事

 ロッベンの劇的な決勝弾で欧州王者のタイトルを奪還したバイエルンは、ご存じの通り、新シーズンをグアルディオラ体制で迎える。いまや世界的名将の名をほしいいままにするペップだが、退任の決まっていた前任者の残したあまりにも輝かしい栄光によって、新天地でのスタートは相当に難しいものとなった。

日本サッカーに見た“カネでは作れないもの”

 先週末は、地球の裏側で「スーペルクラシコ」が行われていた。スーパーなクラシック・ゲーム。超伝統の一戦。英国の新聞が「死ぬまでに見ておいた方がいいスポーツイベントの一つ」と評したボカ・ジュニアーズ対リバープレートの一戦である。アルゼンチン在住の知人によると、試合中、こんな歌がゴール裏で流れたそうだ。

“ワン・オブ・ゼム”ではなくなってしまったメッシ

 まだ決勝進出チームが決まったわけではない。だが、仮にバルセロナがホームでの第2戦で歴史に残る奇跡を起こしたところで、ミュンヘンで失った名声を完全に取り戻すのは難しい。それぐらいに衝撃的な、欧州CL準決勝第1戦、バイエルン・ミュンヘンの圧勝だった。

Jは東南アジア人気のコンテンツになれる

 JFL第6節が行われた4月13日、気持ちよく晴れた沖縄県総合運動公園陸上競技場では、ちょっとした“事件”が起きていた。  日本で行われた、日本のチーム同士の試合だったにもかかわらず、日本人の取材陣は少数派だったのである。  多数派を占めたのは、マレーシア人だった。

写真でもゴールが楽しめるスタジアムを

 あらためていうまでもないことだが、ゴールシーンはサッカーというスポーツにおける最大のクライマックスである。素晴らしいトラップやパス、ドリブルは見逃しても、ゴールシーンだけは絶対に見逃すまいとするのがファン心理であり、ピッチの外からレンズを向けるカメラマンの心理でもある。

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