第488回 死球禍に負けなかった稲葉の悲願

 のっけにクイズを。プロ野球史上、最も多くの死球を受けたバッターは誰か? ? 清原和博 ? 野村克也 ? 衣笠祥雄  答えは?の清原である。通算被死球数は196。清原よりも通算試合数で339も多い衣笠が161個(歴代3位)、679試合も多い野村が122個(同7位)であることを踏まえれば、清原の数字は突出している。

第487回 名投手の必需品、カーブという“魔球”

 スライダー、フォークボールは当たり前。チェンジアップ、カットボール、ツーシーム……。近年のプロ野球は変化球花盛りだ。海を渡ったダルビッシュ有(レンジャーズ)にいたっては、12種類の変化球を操るというのだから驚きだ。  そんななか、最近はカーブを得意にするピッチャーがめっきり減った。現役でカーブの名手と言えば岸孝之(埼玉西武)と三浦大輔(横浜DeNA)ぐらいか。  かつてはカーブこそが変化球の王様だった。金田正一、杉浦忠、堀内恒夫、外木場義郎、江川卓、工藤公康……。カーブの名手をあげれば切りがない。いわば名投手の必需品だった。

第486回 ノーヒット・ノーランという派手な序章 広島・前田健太投手

 ひとつのミスも許されないパーフェクトゲームほどではないが、ノーヒット・ノーランがかかっているゲームも守っている野手は最終回に近付けば近付くほど、神経をすり減らす。  仮に内野手が球足の速い打球の処理を誤ったとする。エラーならノーヒット・ノーランに影響はないが、スコアボードにヒットを表すHランプが点けば、その時点で大記録は消滅だ。

第484回 エース復活で「最下位候補」の評価を覆せ 千葉ロッテ・成瀬善久投手

 優勝は14人中8人が埼玉西武、6人が福岡ソフトバンク。最下位は9人が東北楽天、4人が千葉ロッテ。恒例のスポニチ評論家による順位予想の結果だ。  意外だったのはロッテの評価の低さだ。確かにオープン戦は6勝9敗1分の8位と振るわなかったが、2年前には日本一になったチームである。今季は大学ナンバーワン左腕の藤岡貴裕(東洋大)をはじめ、中後悠平(近大)、益田直也(関西国際大)とルーキーの活躍も見込める。私はパ・リーグの台風の目になるのでは、と期待している。

第483回 「3番」で新生イチローに期待!

 昨季、イチローはメジャーリーグ11年目にして、初めてシーズン200安打の達成に失敗した。打率も2割7分2厘と3割を大幅に割り込んだ。  しかし、それ以上に深刻だったのは出塁率である。3割1分という出塁率は規定打席に達したア・ナ両リーグ145人中121位なのだ。これではリードオフマン失格である。ちなみに両リーグでの出塁率トップはミゲル・カブレラ(タイガース)の4割4分8厘だった。

第482回 足を洗うか昇進か……必殺仕事人の行方 福岡ソフトバンク・森福允彦投手

 昨季はセットアッパーの重要性が再確認されたシーズンだった。  セ・リーグでは中日の浅尾拓也が79試合に登板し、7勝2敗10セーブ、45ホールドという好成績をあげ、MVPに輝いた。長い歴史を誇る日本プロ野球(NPB)で、セットアッパーがMVPに選ばれたのは、これが初めてのことだった。  パ・リーグのセットアッパーで最も目立ったのは日本一になった福岡ソフトバンクのサウスポー森福允彦だ。60試合に登板し、4勝2敗1セーブ、34ホールドという数字を残した。

第478回 球団“新生”の期待を背負う「ドライチ」男 中日・高橋周平内野手

「31」という背番号を見ていると、若かりし頃の掛布雅之(元阪神)を思い出す。しかし、掛布がドラフト6位の“雑草”だったのに対し、これから紹介する中日の高橋周平はドラフト1位のエリート。昨年のドラフト会議ではオリックス、東京ヤクルトを加えた3球団が1位指名し、中日が当たりクジを引き当てた。  ちなみに甲子園出場経験のない高校生野手がドラフト1位で3球団から指名を受けたのは史上初めてのことだ。

第477回 ヤッターマン中畑、ベイに新風を!

 球春が到来した。キャンプがスタートしたばかりのこの時期、眉間にシワを寄せたり、渋面をつくっている監督はまずいない。  ところが、あと1週間もたつと険しい表情の監督が増えてくる。理想と現実のギャップを思い知るのだ。こうした傾向は新監督に、より顕著である。

第476回 「ダル抜き」新体制を支え、2000安打へ 北海道日本ハム・稲葉篤紀外野手

 レンジャーズに入団したダルビッシュ有の昨季の成績は18勝6敗。単純計算だが、ダルビッシュが抜けたことで北海道日本ハムは12の貯金が失われたことになる。  新監督の栗山英樹は「ダルビッシュの穴を埋めようとはしない。今いるメンバーでどれだけ勝ち星をとれるか」と語っていた。  大黒柱の抜けた穴は全員でカバーするしかあるまい。投手陣のレベルアップはもちろんだが、打撃面からのバックアップも求められる。

第474回 V3の鍵握る嫌らしいまでのプロ根性 中日・谷繁元信捕手

 2リーグ制になって以降、セ・リーグでV3以上を達成した球団は巨人だけである。(65年〜73年V9、55年〜59年V5、51年〜53年と07年〜09年V3)。阪神と横浜は連覇もない。  そんななか、今季、V3に挑むのが中日である。新監督の高木守道は「大きな目標である3連覇を成し遂げたい」と明言している。

第472回 悩みつつも「数字」が物語る充実の1年 テキサス・レンジャーズ、上原浩治投手

 日米が注目したダルビッシュ有の落札球団はレンジャーズだった。報道によると入札額は5170万ドル(約40億円)。これは6年前にレッドソックスが松坂大輔を落札した際の約5111万ドル(当時、約60億円)を抜き、史上最高額となる。  レンジャーズはア・リーグで連覇を果たしながら、ワールドシリーズでは2年連続で涙を飲んだ。この原稿を書いている時点で交渉の進捗状況ははっきりしないが、入団が決まれば悲願の「世界一」に向け最高の補強と言えるだろう。  ダルビッシュにとって頼もしいのは、レンジャーズに2人の日本人投手が在籍していることだ。上原浩治と建山義紀である。

第471回 イチローと稲葉、出会いの風景

 マリナーズのイチローと北海道日本ハムの稲葉篤紀が少年時代、愛知県豊山町の同じバッティングセンターに通っていたというのは有名な話だ。  日米通算3706安打のイチローとNPB通算1966安打の稲葉が少年時代からそこで打棒を競っていたのだから、考えてみればハイレベルなバッティングセンターだ。

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