第443回 深刻な貧打の一因の「高い買い物」 広島・チャッド・トレーシー外野手

“身の丈経営”をモットーとする広島カープが総額約1億円(推定)を投じて獲得した“大物助っ人”チャッド・トレーシーが出場選手登録から外れ、帰国した。 「股関節に痛みがあるようだ。状態もよくないし、本人と相談して決めた」と野村謙二郎監督。球団は「鼠径(そけい)部痛症候群」と発表したが、復帰の時期は未定だ。

第442回 闘将の黒衣

 今季から東北楽天の指揮を執る星野仙一には、かつて黒衣がいた。  その男の名前は島野育夫。中日、阪神で星野を支えた鬼軍曹的な名参謀だ。  現役時代は俊足、強肩の外野手として活躍し、ゴールデングラブ賞に3度、輝いている。73年には全試合出場を果たし、南海のリーグ優勝に貢献した。  07年12月、胃ガンのため世を去った。63歳だった。

第440回 最も日本プロ野球に影響を与えた外国人選手、ダリル・スペンサー

 プロ野球において、近年、外国人選手は1チーム4人まで一軍登録することができる。  しかしルール上、野手のみ4人、ピッチャーのみ4人というのは許されない。つまり、4人を同時に使おうと思えば野手3人とピッチャー1人、あるいは野手、ピッチャーとも2人といった具合にうまく振り分けなければならない。  外国人選手でも、FA権を取得すると外国人枠からはずれる。たとえば巨人のアレックス・ラミレスがそうだ。何だか変な話ではあるが……。

第438回 「魔球」操る男 北海道日本ハム・武田勝投手

「一度ヒューンと外に飛んでいって途中でガンと内側に食い込んでくるんです」  北海道日本ハムファイターズのサウスポー武田勝のスライダーを評して、目を丸くしながらそう語ったのは、巨人の坂本勇人である。今から3年前の話だ。まるで獲物に襲い掛かる猛禽のようなボールである。

第436回 「持っているユウちゃん」は一人じゃない 広島・福井優也投手

 デビュー戦の内容は早大の同級生・斎藤佑樹(北海道日本ハム)を上回っていた。  去る4月17日、地元での巨人戦で広島のドラフト1位ルーキー福井優也がプロ初登板を初勝利で飾った。同じ日、斎藤もプロ初勝利を挙げた。斎藤が5回4失点だったのに対し、福井は7回2失点。7三振を奪う力投だった。

第432回 落合vs.星野vs.野村

 しゃべり出したら止まらない。球界の“二大おしゃべり”と言えば、東北楽天前監督の野村克也と中日・落合博満監督だろう。  ただ、この二人には決定的な違いがある。  ノムさんが、多少の好き嫌いはあるにせよメディアを選別しないのに対し、落合は自らが心を開いた人間としか話さない。だから落合の本音は世間には伝わりにくい。

第431回 開幕投手の「苦い味」を知る者の心中は…… 東北楽天・佐藤義則1軍投手コーチ

 開幕投手を誰にするか。これはピッチングコーチにとって一番、頭の痛い問題である。あちらを見れば、こちらが立たず、というわけだ。  自他ともに認める大エースがいれば、頭を痛める必要はない。しかし、同等の力を持つピッチャーが複数いた場合、誰を指名するか悩むことになる。

第428回 先発神話を覆して「大魔神」の道を歩む? 埼玉西武・大石達也投手

 日本野球では「先発に失敗した者がリリーフに回る」という考え方がまだ一般的だ。メジャーリーグでは通算601セーブのメジャー記録をもつ元ブルワーズのトレバー・ホフマンのように、最初からリリーフ一筋という例が少なくない。

第427回 意義深い高津の独立リーグ挑戦

 通算セーブのプロ野球記録を持つ元東京ヤクルトの高津臣吾が独立リーグ・BCリーグの新潟アルビレックスに入団することが決まった。  高津はNPBで286セーブ、メジャーリーグで27セーブ、韓国で8セーブ、台湾で26セーブと日米韓台の4カ国でセーブをあげている国際派のピッチャー。今年から新潟の監督を務める元ヤクルトの橋上秀樹から「若い選手に投げる姿勢を見せて欲しい」と“手本”の役割を求められている。

第424回 球界最年長投手が抱く「28年目の不安」 中日・山本昌投手

 NPB(日本プロ野球組織)における現役最年長投手である。いったい、誰がプロ入り時に今の山本昌(本名:昌広)の姿を予想し得ただろう。  1984年に神奈川の日大藤沢高からドラフト5位で入団。最初の4年間は勝ち星なし。その間、何度も解雇の危機に見舞われた。

第423回 価値あるイチローの“一筋主義”

 昨季、メジャーリーグ史上初となる10年連続シーズン200安打を達成したイチロー(マリナーズ)は来季限りで球団との契約が切れる。  周知のようにマリナーズは2001年にメジャーリーグ史上最多タイのシーズン116勝(46敗)をあげ、ア・リーグ西地区を制したものの、それ以降は低迷が続き、昨季も地区最下位に沈んだ。

第422回 「18歳の4番打者」から球界屈指の名伯楽 埼玉西武・土井正博ヘッド兼打撃コーチ

「18歳の4番打者」と聞いても、若いプロ野球ファンはピーンと来ないかもしれない。今なら間違いなく流行語大賞の候補にあがっているはずだ。  近鉄、太平洋クラブ−クラウンライター―西武で強打者として鳴らした土井正博が4年ぶりに埼玉西武のヘッド兼打撃コーチに復帰した。67歳。現役コーチとしては最年長である。

第420回 並みのルーキーと段違いの「大人」の心と体 巨人・沢村拓一投手

 太ももののサイズは65センチ。競輪選手なみである。このたくましい太ももが157キロの原動力となっている。  巨人のドラフト1位ルーキー沢村拓一(中大)は身長183センチ、体重90キロの偉丈夫だ。  近年、これだけ体のできたルーキーは見たことがない。4年間の地道なトレーニングの成果と言っていいだろう。

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