金子達仁

スポーツライター

ただ寂しくて情けないハリルJAPAN「埼玉の悪夢」

 シンガポールで最大の発行部数を誇る「ストレイツ・タイムス」の電子版によると、日本のシュートを止めて止めて止めまくったGKイズワン・マフブッドは、試合後に一言、「ミラクル」とつぶやいたという。サッカーが2つのチームによって勝敗を争う競技である以上、一方にとっての奇跡は、当然、他方にとっての悪夢である。

初戦の相手がカメルーンでなかったのは吉兆か

 怪鳥のごとく舞い上がったオマン・ビイクが、非常識なほど高打点からのヘディング・シュートを見舞った。コースは甘く、強さもなかったが、しかし、通常ではありえない角度からのシュートは、GKネリー・プンピードのミスを誘う。カメルーン1。アルゼンチン0。大げさではなく、全世界が揺れた世紀の番狂わせ。呆然とするディエゴ・マラドーナの表情はいまも鮮明に記憶しているが、それが起きた日にちまでは覚えていなかった。

クラブの格だけで評価するのは時代遅れ

 スペイン語の発音通りに表記するならばメヒコ・オチェンタイセイス。日本語に直せばメキシコ86。ちょっと信じられない気もするが、わたしにとって初めての外国でありW杯だった86年のメキシコ大会から、かれこれ30年近くが経とうとしている。  長旅の疲れでヨレヨレになって到着したメキシコシティーのホテル。何げなくつけたテレビにまず映ったのは、清涼飲料水を片手に微笑むサッカー選手の姿だった。

“J2の名将”石崎監督、殻を破れるか

 先週末のJリーグでは、J2から昇格してきた松本と山形が初勝利を挙げ、これで昇格組は3節までにすべて白星を手にしたことになった。  昨年、3冠を達成したのはJ2から昇格してきたばかりのG大阪だったが、まっさきに降格が決まったのも、昇格してきた徳島だった。1部と2部との間に存在する格差が、他の国よりも複雑かつ微妙になっているのがJリーグの現状だ。

今は適さない代表の日本人監督

 前日付けのスポニチで川本治氏も高く評価していたが、わたしも、ACLのプレーオフで見せたレイソルのサッカーに強烈な印象を受けた。  徹底してボールの保持にこだわりつつ、それが目的ではなく、崩すため、点を取るための手段になっている。流行に乗っただけのチームとは、似て非なる存在。あの異質さ、突出ぶりは日本リーグ時代の読売クラブ以来か。大袈裟ではなく、鳥肌が立つほど楽しませてもらった。同様に、そして違った方向に突出した湘南あたりとの対決が、いまから猛烈に楽しみである。

“競技場の魅力”で豪州に逆転されたJリーグ

 実は、猛烈に注目している。バスケ界の改革に担ぎだされた川淵氏の動向に、である。  ご存じの方も多いと思うが、いま、日本の男子バスケ界は混迷の極みにある。川淵氏に求められるのは、日本バスケットボールリーグとbjリーグ、相当に異なる方向性を持つ2つのリーグを無事に統合させるという難事である。

バルサができなかった「保持率85%以上」日本人なら!!

 レベルの違いはあるにせよ、これは「グアルディオラか、モウリーニョか」という問題なのだと思う。アジア杯における日本代表の戦いについて、である。  わたしは、全試合で相手を圧倒した日本の戦いぶりを評価している。それは、わたしがヨハン・クライフを祖とし、グアルディオラが進化させた、機械仕掛けのように正確なサッカー“ティキタカ”の熱烈な信奉者だから、である。

10年に1人の才能とぶつかるUAE戦

 わたしにとって、アジアカップにおける唯一の興味は、日本が勝つか負けるか、だった。これがW杯や欧州選手権、コパ・アメリカであれば、勝負とは別に好勝負、好チームのサッカーを楽しむという興味もあるが、残念ながらアジアのレベルはそこまで達していなかったからである。

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