その他スポーツ

齋藤学(愛媛FC)前編「愛媛のメッシ、見参」

 愛媛のメッシと呼ばれている男がいる。  愛媛FCの背番号27、齋藤学だ。今季、横浜Fマリノスから期限付き移籍で愛媛にやってきた。ここまで(15節終了時)全9試合に出場し、3得点。彼の活躍もあって昨季まで得点力不足に泣いたチームが首位と勝ち点5差の8位につける原動力になっている。

第197回 NBA新時代の幕開けか 〜ヒート・ダイナスティの可能性〜

 マイアミ・ヒートが5年ぶりのファイナル制覇に近づいている。  ヒートとダラス・マーベリックスの顔合わせとなった2011年のNBAファイナルは、2戦を終えて1勝1敗。第2戦では最終クォーターに15点差を逆転されて、ヒートは初黒星を喫した。それでも大事な6、7戦を地元マイアミでプレーできるだけに、未だにこのシリーズはヒート有利と見る向きが多い。

大村光矢(プロボクサー/愛媛県西条市出身)最終回「拳道一途」

 日本タイトルへの挑戦失敗から5カ月。大村は再びリングに立っていた。2月14日、後楽園ホール。相手の藤沢一成(レパード玉熊)はノーランカーだった。格下相手に「きれいに勝ちたい」「倒したい」との思いはこれまで以上に強かった。

大村光矢(プロボクサー/愛媛県西条市出身)第4回「初の日本タイトル挑戦」

 2010年9月4日、後楽園ホール。これまでのボクシング人生を賭ける一戦がやってきた。日本ライト級タイトルマッチ。大村にとってはプロ18戦目で初のタイトル挑戦だ。相手は荒川仁人(八王子中屋)。2度目の挑戦で日本王座を獲得したテクニシャンである。

第196回 内紛勃発? 大丈夫かヤンキース

 5月中旬に行なわれた宿敵レッドソックスとの3連戦の真っ最中に、ヤンキースを予期せぬ激震が襲った。  14日の試合前のこと――。打率1割台の不振ゆえに、この日は打順9番に降格されたホルヘ・ポサダの出場が、急きょキャンセルされたのだ。  当初は「軽い故障か」と問題視されていなかったが、ゲーム中にブライアン・キャッシュマンGMが異例の緊急会見を開き、「不出場はケガが原因ではない」と発表。一部の地元メディアはここですかさず「9番降格に激怒したポサダが欠場を志願した」と報道し、記者席も一時騒然となった。

第116回「悲しみを越えて」

 イタリアを1周する自転車レース「ジロ・デ・イタリア」。フランス1周の「ツール・ド・フランス」、スペイン1周の「ブエルタ・ア・エスパーニャ」と並んで「グランツール」と呼ばれる世界の三大ステージレースだ。100年以上の歴史を誇る世界的なレースで、5月9日の第3ステージで悲しい事故が起こった。タイトなコーナーを下っている最中に、ワウテル・ウェイラント(ベルギー)選手が転倒、前頭部を強打し、還らぬ人となったのだ。ジロ102年の歴史上では4人目、グランツールでみるならば1995年のファビオ・カサルテッリ(イタリア)選手以来のレース中の死亡事故ということになる。

大村光矢(プロボクサー/愛媛県西条市出身)第3回「勝者には何もやるな」

 デビュー戦でKO負け。どん底に叩き落された大村は次の試合までの4カ月間、悶々とした日々を過ごした。「今度こそ勝ちたい」と思えば思うほど、「今度負けたらどうしよう」との不安が頭をもたげてくる。2戦目の相手はプロのでの実績はなかったが、アマチュア経験の豊富な選手だった。映像で見ると、確かにボクシングはうまかった。

大村光矢(プロボクサー/愛媛県西条市出身)第2回「デビュー戦で味わった絶望」

 大村は4人兄弟の3男坊として生まれた。光矢という名前は「光る矢のようにボールを投げてほしい」との父の願いが込められたものだ。愛媛といえば野球王国。出身の西条市にある西条高は夏の甲子園で全国制覇の経験もあり、往年の名投手で巨人の監督も務めた藤田元司(故人)ら多くのプロ野球選手を輩出している。近年では阪神の秋山拓巳もそのひとりだ。野球好きの父は、プロ野球選手になる夢を息子たちに託していた。

第195回 パッキャオはモズリーをKOできるか 〜WBO世界ウェルター級タイトル戦、直前予想〜

 世界ボクシング界において今年上半期最大のビッグファイトと呼べる一戦が間近に迫っている。  現代の拳豪マニー・パッキャオが7日、保持するWBO世界ウェルター級王座をかけて元3階級制覇王者“シュガー”・シェーン・モズリーと対戦する。これまで6階級制覇(事実上の8階級制覇という声もある)を達成してきた英雄にとって、これが2011年初のファイト。最近ではパッキャオがリングに立つたびに世界的な注目を集めるようになっただけに、今回も興行的には莫大な成功を収めることはまず間違いない。

大村光矢(プロボクサー/愛媛県西条市出身)第1回「平成の輪島功一になるために」

 倒されても倒されても立ち上がる男がいる。  日本スーパーフェザー級3位の大村光矢(三迫)だ。これまでの戦績は13勝(9KO)5敗1引き分け。昨年9月には、階級をひとつ上げ、荒川仁人(八王子中屋)の持つ日本ライト級王座に挑戦したが、2Rにダウンを喫し、5R54秒TKOでリングに散った。過去の試合でも序盤にダウンを奪われたことが5度もある。しかし、そのたびに立ち上がり、スイッチが入ったように相手に襲いかかった。そのうち2度は派手な逆転KOで勝ち名乗りを受けた。

酒井光次郎(信濃グランセローズ投手コーチ/愛媛・松山商出身)最終回「プロで味わった天国と地獄」

 1989年のプロ野球ドラフト会議といえば、史上最多の8球団から指名を受けた野茂英雄だ。クジ引きの結果、野茂の交渉権は仰木彬(故人)監督率いる近鉄が獲得。翌年、野茂は期待通りの活躍を見せた。しかし、この年のドラフトで1位指名を受けた選手、特にピッチャーは野茂の外れ1位も含め、翌年のルーキーイヤーから活躍した者が多かった。セ・リーグでは中日の与田剛と広島の佐々岡真司が激しいセーブ王争いを繰り広げれば、パ・リーグでは西武の潮崎哲也がセットアッパーとしてチームの優勝に大きく貢献した。そして忘れてならないのが、唯一先発として堂々と野茂との新人王争いに挑んだ日本ハムの酒井光次郎である。

酒井光次郎(信濃グランセローズ投手コーチ/愛媛・松山商出身)第3回「甲子園、最後の一球は清原からの三振」

「とんでもない相手とやることになったなぁ……」  松山商2年生エース・酒井光次郎は、準々決勝進出の喜びよりも、次戦の相手の方が気になっていた。1984年、初戦敗退を喫した春の雪辱を果たそうと、松山商は夏の地方大会を制し、再び甲子園へと乗り込んだ。1、2回戦を完封勝ちし、3回戦も打撃戦を制して15年ぶりに準々決勝へとコマを進めた。そして次戦の相手は、桑田真澄と清原和博の“KKコンビ”擁するPL学園だった。

第194回 2011年NBAプレーオフ、4つの注目チーム

“近年稀に見る大混戦”――。  今週末から開幕する今季のNBAプレーオフについて、そんなふうに語る識者は多い。3連覇を狙うロサンゼルス・レイカーズ、マイケル・ジョーダン時代以来のファイナル制覇を目論むシカゴ・ブルズ、怪物レブロン・ジェームスをはじめとする“ビッグスリー”の力で頂点を目指すマイアミ・ヒート、伝統の強豪サンアントニオ・スパーズ、通算18度目の優勝を狙うボストン・セルティックス……と実力派チームは目白押し。

酒井光次郎(信濃グランセローズ投手コーチ/愛媛・松山商出身)第2回「投手としての礎を築いた高校時代」

 大阪出身の酒井光次郎だが、高校は愛媛県の強豪・松山商に進学した。 「中学の先輩のお父さんが松山市出身で、そのおじさんにあたる方が松山商の窪田欣也監督だったんです。それで先輩を筆頭に、うちの中学からは毎年のように松山商に行く選手がいました。僕もその流れで行った一人ですね」  中学時代、何度か松山商の練習を見に行ったことがあったが、そのあまりの厳しさに度肝を抜かれた。しかし、同時に「ここで野球をやってみたいな」という憧れの念を抱いた酒井は、中学卒業後、大阪を離れて海を渡った。

酒井光次郎(信濃グランセローズ投手コーチ/愛媛・松山商業出身)第1回「無縁だった小学・中学時代の“KKコンビ”」

 1989年、プロ野球ドラフト会議で日本ハムから1位指名を受けたのが、酒井光次郎だ。彼は松山商時代、2年生エースとして春夏連続で甲子園に出場し、卒業後は近畿大へと進学。その近畿大では3年生からエースとなり、全日本大学野球選手権では初優勝の立役者となった。そして、“ドラ1”でのプロ入り――。ここまでは順風満帆な野球人生だった。だが、プロではわずか7年で現役生活に終止符を打った-。その後は台湾へ渡り、五輪代表、プロ球団のコーチを務める。横浜でのスカウト、スコアラーを経て今季、日本の独立リーグの一つ、BCリーグ・信濃グランセローズの投手コーチに就任した。わずか15歳で郷里を離れ、愛媛、東京、台湾、横浜そして長野へ――。波乱万丈とも言うべき酒井の野球人生を追った。

第193回 2億ドルの“アンダードッグ”、ヤンキースが発進

「ヤンキースが“アンダードッグ”として開幕を迎えるのはいつ以来かな?」 「ジョー・トーレ政権が始まった1996年以来かもしれないな……」 2011年シーズン開幕を翌日に控えた3月30日。公開ワークアウトが行なわれたヤンキースタジアムで、記者仲間とそんな会話を交わした。

初優勝への軌跡 〜石原昭久監督×坂下麻衣子〜(後編)

: 昨シーズンは黒星はわずか2つのみでしたが、今シーズンはここまで5敗(2月末時点)を喫しています。これについてはいかがですか? : 負けた理由がはっきりしていれば、そこをしっかりと修正して、次のステップに進むことができます。それを繰り返しながら、チームを仕上げていけばいい。しかし、やってはいけないのは、理由をつけて敗戦を正当化すること。それでは進歩はありません。負けた時はそれを真摯に受け止め、そのうえできちんと対応していくこと。今シーズンはそうしたステップを踏んできましたので、敗戦もチームづくりの糧になったと思っています。

中矢力(東海大柔道部/愛媛県松山市出身)最終回「ロンドンへの道」

 東海大男子柔道部の上水研一朗監督が、中矢を勧誘しようと思ったきっかけは、彼が高2で73キロ級を制したインターハイだった。 「あの時は会場の体育館が本当に暑くて座っているだけでも汗がしたたり落ちるくらいの悪条件だったんです。そんな中で、彼は初日の団体戦の予選から翌日の団体戦本戦、そして個人戦とこなしてもまったくバテたところをみせなかった。その粘り強さ、たくましさに感心したんです」

初優勝への軌跡 〜石原昭久監督×坂下麻衣子〜(前編)

 バレーボールV・プレミアリーグ女子の全日程が終了した。今シーズン、レギュラーラウンドを制したのはJTマーヴェラスだ。開幕こそ連敗を喫したものの、石原昭久監督の下、徐々に結束力を高め、着実に勝ち星を重ねた結果、悲願の初優勝を達成した。2月末、初優勝を目指して奮闘中のJTマーヴェラスに二宮清純がインタビューを敢行。石原監督、キャプテンの坂下麻衣子に今シーズンについて振り返ってもらった。

中矢力(東海大柔道部/愛媛県松山市出身)第3回「天真爛漫な柔道」

「体に力のある子だと思いました。懐に入っていなくても強引に力でねじ伏せることができましたから」  そう中矢の第一印象を振り返るのが、新田高柔道部・浅見三喜夫監督だ。娘の八瑠奈(山梨学院大)と同じ伊予柔道会に通っていたこともあり、小さい頃から、その柔道を見続けてきた。

第192回 NFL、ついにロックアウトに突入

 長く米スポーツ界最強のビジネスモデルと呼ばれてきたNFLが、3月中旬からロックアウトに突入してファンを落胆させてしまっている。  新労使協定を巡るオーナー陣と選手会の話し合いは一向に進まず、3月4日の期限までに妥協案を見出すことはできずじまい。その後、デッドラインを引き延ばして交渉を続けたが、結局は決裂。3月12日にオーナー側は選手たちの練習施設などへの立ち入りを禁止するロックアウトの開始を発表した。

第114回「スポーツはなにをすべきか?」

 3月11日に起きた東日本大地震における被害の大きさは計り知れない。この原稿を書いている被災4日目の14日においても被害状況がめまぐるしく変わっているありさまだ。大地震や大津波は以前から恐れられていたが、我々の技術や研究の積み重ねで克服したつもりになっていたのかもしれない……。あらためて自然の力の恐ろしさを知らされる。

中矢力(東海大柔道部/愛媛県松山市出身)第2回「転機になった3階級アップ」

 中矢は兄の影響で幼稚園の頃から柔道を始めた。最初は半分遊びのつもりだったが、同い年の女の子に勝てないのが悔しかった。 「この子に勝つまではやめられない」  負けず嫌いな性格が幼い心に火をつけた。練習を重ねて力をつけ、その女の子を倒した。もう、この時にはすっかりやめられないほど柔道が好きになっていた。

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