第28回 トルシエを追いかけてマルセイユまで<Vol.2>

 出発前日、マニュエルにチームの広報へ電話を入れてもらうように頼んだ。 「記者会見は十一時に始まるってよ。2時間あれば着くだろうから、8時半に俺の家を出ることにしよう」  モンペリエからマルセイユまでは、約百二十五キロ。充分に余裕はある。  気がかりだったのは、マニュエルの愛車だった。ずっと前から古いシトロエンは故障がちだった。念のためレンタカーを使って、マルセイユに向かうことにした。

第119回 前途多難、深刻な石井慧の躓き

 昨年の大晦日、さいたまスーパーアリーナで吉田秀彦×石井慧戦を見終えて、私は複雑な気持ちになった。  最終3ラウンドのゴングが打ち鳴らされた瞬間は、正直なところホッとした。それは、心の中で「吉田、逃げ切れ!」と願っていたからだ。吉田への思い入れは強くある。柔道界から総合格闘技界へ進出したパイオニアが、ルーキーに敗れる姿は見たくなかった。

第144回「旅立ち(1)」 〜愛媛FCから旅立っていく選手たち〜

 2009シーズン、愛媛FCは12勝11分28敗でJ2リーグ戦15位(18チーム中)という成績に終わった。  開幕から3連勝をマークし、期待が膨らむシーズン序盤だったが、その後失速。中盤と終盤にも3連勝をマークする浮上の機会が2度訪れたのだが、そのチャンスを掴みきれないまま、調子を持続できず、当初の目標でもある1ケタ順位を実現することはできなかった。  愛媛FCはJリーグ36クラブ中、登録選手数が一番少ない状況でシーズン開幕を迎え、選手たちのケガや疲労の蓄積などにより、中盤戦以降のチームコンディションは悪化の一途をたどってしまった。このことも目標を達成出来なかった理由のひとつに挙げられる。

第59回 成功する監督の条件

 2009年も残りわずかとなりましたね。今シーズンのプロ野球界はWBC連覇に始まり、巨人の7年ぶりの日本一達成で幕を閉じました。その日本代表および巨人の指揮官として素晴らしい成績を収めた原辰徳監督は世界最優秀監督に輝きました。これはもう、日本球界の誇りといっていいでしょう。さて、2010年はどんなシーズンになるのでしょうか。開幕が待ち遠しくて仕方ありません。

第162回 松井秀喜がニューヨークにもたらしてくれたもの

 12月14日の夕方ごろのこと。『スポーツ・イラストレイテッド」誌の記者からのメールで、松井秀喜のエンジェルス移籍が決定的になったことを知った。 「俺の言った通りだったじゃないか!」  その記者は11月に雑誌の企画で行なった「松井去就予測座談会」に参加してくれていて、松井のエンジェルス行きを予想していたのだ。しかし筆者はそんな得意気なメールを軽く読み飛ばすと、すぐにスポーツサイトで彼のメールが真実であると確認し、そしてしばし呆然としてしまった。

第99回「ホノルルが変わった!?」

 近年、ブームともいえる広がりを見せるマラソン。東京マラソンを筆頭に、国内マラソン大会はどこも盛況。皇居周辺や大阪城など、都会のランニングスポットは渋滞さえしてしまう勢いだ。そのマラソンブームの元祖といえばホノルルマラソン。つい10数年前までは初心者のマラソンチャレンジといえば「ホノルル」と決まっていた。そのホノルルマラソンも今年で37回目。日本人参加者が半数以上を占める海外マラソンとして、独特の歴史を築いてきたが、ここ数年は確実に変化の兆しが見受けられる。

第143回「締め括り」 〜J2第50節、サガン鳥栖戦〜

 11月29日(日)、J2第50節となる愛媛FC対サガン鳥栖の一戦が、ホーム(ニンジニアスタジアム)にて行われた。   現在(第49節終了時点)、連敗中の愛媛FC。順位は15位と変動はないが、背後からヒタヒタと16位・横浜FCの足音が近づいてきている。下位チームもシーズン終盤戦で意地を見せて差を詰めつつあり、油断できない状況にあるのだ。  ケガや疲労の蓄積などで、選手たちも満身創痍の状態だと思われるが、ともかく愛媛FCにとって今節が2009シーズンのホームゲーム最終戦。ぜひとも勝利で締め括ってもらいたい。

第27回 トルシエを追いかけてマルセイユまで<Vol.1>

 ぼくの仕事は勘違いされやすい。ブラジルやフランス、世界各国好きな場所を気楽に旅しているように思われるらしい。  確かに、日本を空けることは多い。長い年で4カ月、だいたい平均年のうち2、3カ月は国外にいることになるだろう。  ただ――、気楽というのとは違う。  ぼくの場合、全て編集部の仕切りで動くことは少なく、自分のやりたい企画を組み合わせて経費を捻出することが多い。

第161回 「アイバーソンに明日はない」のか

 NBAのスーパースター、アレン・アイバーソンが古巣フィラデルフィア・76ersに3年振りに復帰することになった。  しかし盛大なファンファーレを浴びての帰還劇ではない。全盛をとうに過ぎ、行き場をなくしたアイバーソン。人気&成績低迷に悩む76ers。ともに煮え切らない位置にいる両者が、止むなく手を取り合った形での移籍実現である。

ブラウンの悲劇

 東北楽天イーグルスのマーティ・ブラウン新監督は優秀である――と私は思う。同時にもうひとつ言えることがある。彼はあまりツイていない。  日本人女性と結婚したせいかどうかは知らないが、広島カープの監督を退任した後も、日本球界での監督を希望していた。そこへ白羽の矢を立てたのが楽天だった。

第118回 吉田秀彦vs.石井慧……勝つのはどっちだ!?

「えっ? 石井と闘うんですか? それは戦極の時に決まっていたことで、僕も誰とやるのか聞いていません」  吉田秀彦が、マイクを通してそう話すと、会見場に緊張感が漂った。  11月25日、都内ホテルで開かれた記者会見。この場で、『戦極(SRC)』の『Dynamite!!』参戦が発表されたわけだが、同席した吉田の表情は終始険しかった。

第142回「帰郷」 〜福田健二選手の入団とスタジアム整備〜

「福田健二選手、おかえりなさい!」  10月28日、愛媛FC事務局より、福田健二選手(32歳)の入団が発表された。  地元・愛媛県新居浜市出身の福田選手。ポジションはフォワードである。Jリーグの名古屋グランパスやFC東京、ベガルタ仙台で活躍の後、中・南米や欧州のサッカーが盛んな地、国技レベルでサッカーに取り組んでいる各国のプロサッカークラブを渡り歩いてきた。ストライカーとしての責任を背負いながらたくましく、また激しく闘い続けてきた選手である。

第39回 優勝の行方を左右するシンプルなもの

 いよいよクライマックスが近づいてきた09シーズンのJリーグ。すでにJ1から大分トリニータ、ジェフユナイテッド千葉、柏レイソルの降格が決定した一方、ベガルタ仙台、セレッソ大阪のJ1復帰が確定しています。今季J2で圧倒的な強さを示した2クラブだけに、来季の戦いぶりが楽しみです。そして、J1優勝争いもいよいよ2クラブに絞られました。鹿島アントラーズの3連覇なるか、それとも川崎フロンターレの悲願達成なるか――。注目の大一番は今週末に開催されます。

第58回 城島、V奪回の起爆剤となるか!?

 捕手としては日本人初のメジャーリーガーとしてマリナーズで4年間活躍してきた城島健司選手が阪神への入団が決定しました。4年間優勝から遠ざかり、今シーズンは5年ぶりにBクラスに陥落した阪神。来シーズンに向けての補強課題の一つとして挙げられていたのがシーズン通して任せられる正捕手だっただけに、城島選手の加入はチームにとっては大きな影響力を及ぼしそうですね。

第160回 パッキャオ対メイウェザー戦へ、機は熟した

 11月14日にラスベガスで行なわれた注目のWBO世界ウェルター級タイトル戦で、フィリピンの怪物マニー・パッキャオがプエルトリコの英雄ミゲール・コットに12ラウンドKO勝利。フィニッシュこそ最終回だったが、だからといってそれまで勝者の読めない接戦だったわけではない。  序盤こそコットも互角に戦ったものの、2度のダウンも奪ったパッキャオが中盤以降は完全にペースを掌握。骨格でひと回り上回る相手に文字通りの圧勝で、アジアの怪物はこれで通算5階級目を制覇したことになる(事実上の7階級制覇)。

第98回「藍ちゃん優勝!」

 トライアスロンのシーズンも終わりかけた11月、素敵なニュースが舞い込んできた。 「藍ちゃん、ワールドカップ優勝!」  これだけ聞くと、ほとんどの日本人は女子ゴルフをイメージすると思うが、藍はアイでもこちらはトライアスロンの上田藍選手。北京オリンピック代表でもある彼女が、なんとメキシコで開催された「ITUトライアスロンワールドカップ ウアトゥルコ大会」で優勝したというのだ。

第141回「無得点」 〜J2第48節、横浜FC戦〜

 11月8日(日)、J2第48節となる愛媛FC対横浜FCの一戦が、ホーム(ニンジニアスタジアム)にて行われた。  先月21日に行われた第46節にて、バルバリッチ監督就任後、初めての勝利を味わった愛媛FC。このまま上昇気流に乗りたかったところだが、その後の2戦は「攻めながらも勝ちきれない」というイライラする展開の引き分け試合が続いている。   現在(第47節終了時点)リーグ戦15位と下位に低迷している愛媛FC。今節は、更にその下位(16位)に甘んじている横浜FCをホームに迎えての一戦。順位逆転へのモチベーションを相手に与えないためにも、今日はきっちりと勝利を収めたいものだ。

第26回 酒豪・ソクラテスとの対話<Vol.6>

 子どもの頃からの憧れの選手という以上に、ソクラテスと話しをすることはぼくにとって楽しみだった。  ぼくは様々な質問をソクラテスに投げかけた。 ――どうして医学部に行こうと思ったの? 「ブラジルの社会を見れば分かるだろ。この国にとって医学は重要だ。自分がやるべきだと思ったんだ」

ダルビッシュと菊池雄星

 ただ見入るのみ――そんな87球だった。  日本シリーズ第2戦、北海道日本ハム先発ダルビッシュ有の投球である。  左腰、左臀部痛を伝えられ、この日はなんと42日ぶりという強行登板。5〜6分の力なんてものではない。3分くらいの力である。  試合後、自ら明かしているが、ステップする歩幅も短くし、「腰を使わずに手だけで投げた」。

第159回 ワールドシリーズMVP、松井秀喜の未来

 全米を震撼させる松井秀喜の超絶パフォーマンスだった。  すべての野球人にとって夢の舞台であるワールドシリーズの第6戦で、4打数3安打、1本塁打。そしてシリーズタイ記録となる6打点。何より、この大活躍でヤンキースを27度目の世界一に導いたのだ。 「最高ですね。この日のために1年間も頑張ってきたわけですから。何年もニューヨークにいましたけど、初めてここ(世界一)まで来れて最高です」  日本人選手としてはもちろん初めてとなるワールドシリーズMVPを獲得しても、松井の言葉はいつも通りシンプルだった。だが今回ばかりはそうであるがゆえに、より実感がこもって聞こえたのも事実である。

第117回 『大晦日、格闘技名勝負』を選びながら……

「意義とレベルの高さでは、ヒョードル×ノゲイラ戦(2004年)でしょう」 「緊迫感では、吉田×小川戦(2005年)だと思いますね」 「お茶の間に強いインパクトを残したのは、やっぱりサップ×曙戦(2003年)じゃないですか?」 「安田がバンナを破った試合(2001年)も良かったし、魔裟斗×KID(山本徳郁)戦(2004年)もドキドキしましたね」  さまざまな意見が出た。先日、ある雑誌の企画で『大晦日、格闘技名勝負20』の選考に加わった時のことである。

第140回「ダンス」 〜J2第46節、カターレ富山戦〜

 10月21日(水)、J2第46節となる愛媛FC対カターレ富山の一戦が、ホーム(ニンジニアスタジアム)にて行われた。   現在(第45節終了時点)引き分けを挟み、6連敗中の愛媛FC。フロントは監督の交代に踏み切り、チームの立て直しを図ってはいるが、まだ結果は見えてこない。ただ10月11日に行われた天皇杯2回戦以降、攻撃力は増してきているように思われる。迫力ある攻撃とともに守備のリズムが上手く噛み合えば、おのずと結果もついてくるに違いない。今節こそ、イヴィッツァ・バルバリッチ監督の笑顔を拝みたいところだ。

第38回 代表に加わった、頼もしい2人の存在感

 先月に続き、今月も代表戦がありました。10月8日から14日にかけての国内3連戦。しかし、先月のオランダ遠征とは異なり、対戦相手のレベルには疑問符が付きました。初戦の香港戦はアジアカップ予選ということで、やむを得ないところがありますが、続くスコットランド、トーゴといったチームはメンバー構成がひどかった。あのメンバーと対戦したところで本当に強化試合と言えるのでしょうか。

第57回 菊池雄星、活躍の条件はアウトローにあり!

 野球界はいよいよ大詰めを迎えていますね。プロ野球では24日にセ・パ両リーグのクライマックスシリーズが終了し、31日からは日本シリーズが開幕します。今回は北海道日本ハムと巨人というリーグの覇者同士の対戦。果たしてどんな戦いとなるのでしょうか。そして、海の向こうでも最後の決戦が始まろうとしてます。メジャーリーグでは29日(日本時間)からワールドシリーズがスタートします。こちらも非常に楽しみですね。

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