第223回 ミラクル・メッツ、復活なるか

 メジャーリーグでは今季も予想外の快進撃を続けるチームがいくつか現れているが、中でも最大級のサプライズを起こしているのがニューヨーク・メッツである。  オーナーシップが詐欺事件に巻き込まれたこともあり、今季のメッツは昨季と比べて年俸総額を3000万ドル近くも削減(昨季=約1億2000万ドル、今年の開幕時=約9300万ドル)した。戦力補強はほとんどなされず、しかも看板スターのホゼ・レイエス(現マーリンズ)をFAで失ったこともあり、開幕前はレベルの高いナショナル・リーグ東地区で最下位に終わるだろうとの予想が圧倒的だった。

怒りと希望 〜6・13千葉ロッテ×広島〜

 広島カープの代走・中東直己は、自軍の三塁側ベンチに帰る時、三塁側スタンドが異様な沈黙に包まれていることに気が付いたはずである。それは不穏な中に怒気を含んだ、観客の沈黙であった。中東の表情も明らかにこわばり、青ざめていた。少し古い話になる。場所はQVCマリンフィールド。6月13日の千葉ロッテ−広島戦のことだ。

男女で正反対の五輪代表選出

「決勝での敗北は人生最悪の経験のひとつだ」と言ったのは、74年W杯を終えた直後のクライフだったか。栄光に手が届きかけていた分、届かなかった時に襲いかかってくる衝撃は大きい。五輪に行けるか、行けないか。その当落線上をさまよい、結果的に落選した選手たちの衝撃もまた、相当なものがあるだろう。そして、衝撃を与える側に立たなければならない監督の苦悩も、恐ろしく深いものだったに違いない。  ただ、なでしこの佐々木監督と男子の関塚監督、両者のたどりついた結論は、見事なまでに正反対だった。そして、個人的にはいささか予想外の部分もあった。

第149回 後楽園ホール50周年……忘れ難きは高橋ナオトvs.マーク堀越

「ボクシングの殿堂」、時に「プロレスの聖地」として格闘技ファンに愛され続ける後楽園ホール(東京・文京区)が今年、開場50周年を迎えた。  東京ドームシティ内「青いビル」の5階にある後楽園ホールは決して大きな会場ではない。立ち見も含めて最大収容数約2000人。よって、テレビ中継で高視聴率をマークするようなビッグマッチが行なわれることは少ないが、どの席からでもリングがよく見えるのがよい。また、刻まれた歴史が醸す独特な雰囲気を味わえるスタジアムでもある。

第185回「ハードル」 〜クラブライセンス制度について〜

 6月7日(木)の午後7時〜午後9時、第2回「愛媛FCサポーターズミーティング2012」が、松山市総合コミュニティセンター3階の大会議室にて行われた。   今年の1月に行われた第1回に引き続いて2回目の開催となったサポーターズミーティング。開催の告知も間際で、平日の夜にも関わらず、当日の会場には、およそ100名のサポーターやマスコミ関係者の方々が詰めかけており、その関心度の高さがうかがえた。

第21回 「モバチュウ」の意義を伝えてくれた一本の電話

 パラリンピックは世界最高峰の競技大会ですが、実はわが国には、「ジャパンパラ」という国内最高峰の大会があります。日本障害者スポーツ協会日本パラリンピック委員会(JPC)と各競技団体が主催する大会で、現在は陸上、水泳、アーチェリー、スキーの4競技で行われています。これまでSTANDでは、ジャパンパラのいくつかの大会のインターネット生中継(モバチュウ)を行ってきました。そこで今回は、2009年7月20日、大阪で行なわれた「ジャパンパラ水泳競技大会」での出来事についてお話します。

第69回 W杯最終予選、最大の収穫

 この結果は上出来と言えるでしょう。今月からスタートしたブラジルW杯最終予選、日本は最初のヤマ場である3連戦を2勝1分で終え、勝ち点7を獲得しました。日本とオマーン以外の国は1試合消化が少ないとはいえ、2位との勝ち点差は5。グループで上位2カ国がW杯出場を決める現状のシステムでは、上位国との勝ち点差を考えなくてはなりません。今後、他国は日本と対戦する時、さらに勝ち点差を広げられないよう慎重に戦わざるを得なくなってくるでしょう。日本としては、上位にいれば他国の勝敗を気にする必要はありません。その意味で、いいアドバンテージが得られたと感じています。

第89回 松坂大輔、ステップアップの兆し

 松坂大輔投手(レッドソックス)が、ヒジの手術を経て、約1年ぶりにメジャーリーグのマウンドに戻ってきました。25日現在、3試合に先発登板し、0勝2敗、防御率6.06と、残念ながらまだ勝利を挙げることができていませんが、それでも1試合目より2試合目、2試合目よりも3試合目と、徐々に内容は良くなってきています。特に3試合目の登板となった22日のマーリンズ戦は、初回こそコントロールが安定せず、3失点とバタバタしてしまいましたが、2回から4回までは3イニング連続で三者凡退と、松坂投手自身もある程度、手応えをつかんだのではないでしょうか。今は徐々にステップアップしている段階と言っていいと思います。

第129回「常滑市の熱い1日」

 日本最大規模のトライアスロン大会「アイアンマン70.3 セントレア常滑Japan」が6月24日に開催される。約1700人の参加者が、スイム1.9?、バイク(自転車)90.1?、ラン21.1km に挑むのだ。トップ選手でもフィニッシュタイムは4時間。制限時間8時間の長い戦いで、愛知県常滑市がトライアスロン一色に染まる。

第222回 レブロン・ジェームス、初戴冠を果たせるか 〜NBA現役ベストプレーヤーが背負った十字架〜

 今季のNBAファイナルで、誰もが待ち望んだカードが実現した。  レブロン・ジェームス、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュという“ビッグ3”を擁するマイアミ・ヒートが、ケビン・デュラント、ラッセル・ウェスツブルックといった若き俊才たちに率いられたオクラホマシティ・サンダーと激突。実力、注目度の両方を兼ね備えた両チームの対決は、現在のNBAでは考えうる限り最高のマッチアップだと言ってよい。

ザックジャパンの真価問われる敵地オマーン戦

 ブリスベーンでの激闘が終わってから数時間後、ドーハではイラクがオマーンと引き分けた。これでB組では、勝ち点7の日本と勝ち点1のヨルダンをのぞくチームが勝ち点2で並んだことになる。日本との勝ち点差は5。得失点差でも大きな開きがある。追う側からすれば、気が遠くなるような差にも感じられるだろう。すでにイラクでは、「もはやグループ1位のチャンスはない」といった声も上がっているようだ。

第57 回 広山が望むもの<最終回>

 リッチモンドキッカーズの所属しているUSL(ユナイテッド・サッカー・リーグ)は、通常のサッカーとは少々仕組みが異なっている。1試合で5人まで選手が交代可能なのだ。  強化、調整を目的とした親善試合は別として、サッカーでの一般的な公式戦の交代枠は3人である。元々、サッカーには選手交代そのものがなかった。「選手は試合の流れを読み、90分をどのように使うのかをそれぞれがコントロールすべきである。それが出来ない選手は先発として送り出すべきではない」と考える指導者もいる。しかし、同国において選手交代は試合の妙として考えられているのだ。

香川も乗り越えねばならない英語の壁

 そもそも、ドルトムントはマンチェスターUと比較してもさほど遜色のないチームだった。スタジアムの熱狂度はむしろ上。チームのレベルにしても、若干マンUの方が上だったのは事実としても、十分勝負にはなる程度の差でしかなかった。従って、ドルトムントで活躍した香川が、同じようにマンチェスターで活躍するのは決して不可能なことではない。

第184回「復興」 〜東日本大震災被災地ボランティア活動〜

 5月2日(水)から7日(月)の間、「愛媛ゴール裏net」が主催する「東日本大震災復興支援・東日本応援ツアー」に参加した。   私たち愛媛FCサポーターが集う愛媛ゴール裏netでは、5月3日(第12節、対山形戦)と6日(第13節、対千葉戦、いずれもアウェー)に向けて、6日間にわたる応援バスツアー企画を立案した。そして、その試合の中日となる4日と5日を利用して、東日本大震災の被災地である宮城県の南三陸町や牡鹿半島へ移動し、ツアー参加者の愛媛FCサポーターが、がれきの除去や清掃作業などの復興ボランティア活動を行うことになったのである。

第221回 パッキャオは衰えている?

 世界ボクシング界を代表するスーパースター、マニー・パッキャオの次戦が6月9日に迫っている。保持するWBO世界ウェルター級王座、4度目の防衛戦。相手となるのは、WBO世界スーパーライト級王者ティモシー・ブラッドリー。デヴュー以来28連勝(12KO)で、いまが28歳と年齢的にも脂が乗り切った実力派黒人ファイターである。

日本ハム・栗山監督の我慢

 北海道日本ハムの栗山英樹監督は、さわやかなイメージが売りの評論家だった。  ここで言う「さわやか」とは何か。まずは、端正なマスクと、明瞭な話し方。その外面的な特徴に加えて、いわば内面的な特徴もあった。それは、彼が現役時代、決して超一流の大選手ではなかったことにある。むしろそのことを逆手にとって、取材者として現役の一流選手たちの話を引き出していった。

日本のプレーオフも間違いなく面白い

 先週末のこと。ロンドンはピカデリー・サーカスあたりを歩いていると、見たことのない、しかし明らかにサッカーのものと思われるユニホームを着た集団に出くわした。柄は水色と白の縦縞。胸にスポンサーのロゴは入っているものの、これまた見たことのないタイプのもの。いったい、彼らは何者なの。何より、極東からやってきた旅行者の目にもわかるぐらいに“おのぼりさん”な彼らは、なんのためにロンドンの目抜き通りに集っているのか。  プレーオフのため、だった。

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