特別なナビスコ杯決勝 トルコのため祈りを

 両チームのサポーターは、すでに気もそぞろの状態かもしれない。負けていい試合、カップ戦などあるはずもないが、今回のナビスコ杯は、今季初のタイトルである。世紀を超えて語り継がれることになるあの大災害の年のタイトルである。サッカー界という枠を超えて、多くの人に記憶されるであろうタイトルである。アントラーズとレッズ、両チームにとっては、絶対に負けられない、クラブ史に残る決戦となる。

第81回 CSでの勝利のポイントは“先行逃げ切り”

 海の向こうではワールドシリーズが開催され、レンジャーズとカージナルスとの激戦が繰り広げられていますね。第5戦を終えて、レンジャーズの3勝2敗。果たしてどちらが“世界一”の称号を得るのか、非常に楽しみです。さて、日本のプロ野球も佳境を迎えています。29日からはセ・パ両リーグで同時にクライマックスシリーズが開幕します。昨季はペナントレースで3位だった千葉ロッテがパ・リーグのペナントレースを制し、その勢いを駆って5年ぶり4回目の日本一を達成しました。果たして、今季はどんな戦いが見られるのでしょうか。

第206回 ドネア、パッキャオ、“スーパーシックス”の行方 〜世界ボクシング2011年ラスト3カ月の見どころ〜

【ドネア、NYC初見参でアピールなるか】  軽量級の新しいスーパースター候補ノニト・ドネア(WBC、WBO世界バンタム級王者)が、今週末、ニューヨークに初登場する。  10月22日にマディソンスクウェア・ガーデン・シアター(MSG)にて、こちらも2階級制覇王者のオマール・ナルバエスと対戦。メガケーブルTV局「HBO」で生中継される興行のメインだけに、必然的に大きな注目を集めることは間違いない。

東南アジアがJリーグに興味を持ったら

 連日、タイの大洪水にまつわるニュースが大きく取り上げられている。その際、改めて言われているのがタイと日本の経済的な結びつき、関係性の深さである。どうやら、タイにとっても日本にとっても、互いの存在は不可欠といえるレベルにまで高まっていたらしい。  そろそろ、同じことがサッカー界にも起きていい。

第121回「走る“芸術品”マホガニーバイク」

「200万円ですか?」と、さすがの僕も聞き直してしまった。  場所は自転車の展示会、仕事を終えて何気なく会場を歩いていると、目に留まった木製のバイク。マホガニーバイクだ。カーボンやチタンがスポーツバイクの中心というご時世で、木目の綺麗なバイクは明らかに他とは違った魅力を醸し出していた。思わずじっくりと見て、触って……何気なく聞いた値段の答えがそれだったのだ。もちろん高級車であることは理解できるし、100万円前後のバイクはどこのメーカーにでもある。しかし、200万円とは〜。数々のバイクを見てきた私も正直想像できなかった価格だった。

第49回 日本でプレーしたブラジル人たちのその後<Vol.6>

 呂比須にとって最も輝かしい経歴は、1998年のフランスW杯出場だろう。  前年、マレーシアのジョホールバルで行われたアジア第3代表決定戦で日本代表はイラン代表に勝利し、W杯初出場を決めていた。日本人としてW杯出場に大きく貢献した呂比須には多くの友人たちから連絡がきた。

「天皇杯の力」生かすためのシステムを

 先週の土曜日、天皇杯でJFLの松本山雅が横浜FCを破ったというニュースは、一般紙でもかなり大きく扱われた。大宮を破った福岡大の大殊勲も、新聞休刊日でなければもう少し大きく取り上げられていたことだろう。番狂わせこそはカップ戦最大の醍醐味であり、番狂わせにはニュースバリューがある。

第205回 長く冷たい冬の到来 〜ヤンキース、2011年シーズン終焉〜

 その瞬間、誰もが逆転ホームランが飛び出したと信じた。  6日に行なわれたタイガースとのアメリカンリーグ・プレーオフ地区シリーズ第5戦、2−3とヤンキースがリードされて迎えた8回裏――。2死ながら1塁に走者を置いた場面で、デレック・ジーターがライトに大飛球を放った。

ある日の落合采配から

 かのコルビー・ルイス(レンジャーズ=元広島)が、3日(現地時間)レイズとの地区シリーズで6回1失点の好投。今季ポストシーズンの1勝目を挙げた。  ルイスが好投すると、なんか、嬉しい。「日本での経験は野球人生を変えただけでなく、喜びと感謝の気持ちに満ちた人生の大切な1ページ」(「スポーツニッポン」10月5日付)だそうだ。

「バルサ型」脱却 ビエルサ監督の挑戦

 現在のバルセロナにつながるサッカーの源流は、70年代のアヤックスとオランダ代表によって作られたといっても過言ではない。  リヌス・ミケルスが編み出し、ヨハン・クライフによって具現化された新しいスタイルは、武将の一騎打ち的な要素を持っていたそれまでのサッカーを、セピア色の思い出へと変えた。たっぷりとした時間と空間の中で思う存分に才能を発揮してきたブラジルの芸術家たちは、“ボール狩り”と呼ばれた集団歩兵戦法によって圧殺された。

第176回「プレミア」 〜高円宮杯U-18プレミアリーグ第12節〜

 9月18日(日)、愛媛FCユースは、高円宮杯U-18プレミアリーグ(WEST)の第12節となる対立正大淞南高校戦へと臨んだ。  試合会場は、北条スポーツセンター陸上競技場(松山市)。朝方、低く垂れ込めていた雨雲も試合前には遠のき、残暑を思わせる強い日差しが戻ってきた。  今日の対戦相手の立正大淞南高校(島根県)は、年初の第89回全国高校サッカー選手権大会においてベスト4入りした強豪校。ピッチコンディションも整い、好ゲームが期待できそうである。

第12回 激変の時代へ突入した日本の障がい者スポーツ

 9月24、25日、大分市営陸上競技場でジャパンパラリンピック陸上競技大会が開催されました。全国から177名の選手が集い、各競技で障害者アスリートたちの熱戦が繰り広げられました。そして、その模様は26、27日と2日間にわたってTBS『みのもんたの朝ズバッ!』で全国放送されました。嬉しいのは同番組のスポーツコーナーで取り扱われていること。「以前にもましてスポーツとして扱われるようになってきたなぁ……」。 番組を観ながら、そう思わずにはいられませんでした。そして、それは現地でも感じたことだったのです。

賛成 J2のナビスコ杯参加

 J1だけで行われていた大会にJ2も加えようというナビスコ杯の変更案が、一度は決まったかに思われたものの、再び振り出しに戻ったという。  変更案を全面的に支持したというJ2側の論理も、反対したクラブが多かったというJ1の立場もわかる。J2側からすれば、目下のところ天皇杯で勝ち進むことでしか実現しないJ1勢との対決が、定期的に行えることになる。観客動員で大苦戦しているクラブが多いJ2にとっては、起死回生にも近いアイデアに見えることだろう。

第80回 田中と斎藤、それぞれの道へ

 プロ野球もいよいよ大詰めを迎えています。セ・パ両リーグともにクライマックスシリーズ進出をかけたAクラス争いは最後までどうなるかわかりません。昨季、日本一となった千葉ロッテがリーグでは3位ということを考えれば、リーグ優勝以上にAクラス争いが気になるところ。果たしてどんな結果が待ち受けているのでしょうか。一野球人としては、いい試合を一つでもファンに見せてほしいと思っています。

清武“将軍”中心に度肝抜かれた開始15分

 開始15分間のサッカーにはいささか度肝を抜かれた。出し手、受け手に加えて第三の選手が攻撃にからむ。結成当時、永井の速さ以外に武器が見当たらなかったチームは、どこからでも決定的な形をつくれる集団に変貌を遂げていた。早い時間帯で先制点を奪えたことで、そこからはペースとレベルを落としてしまったものの、いい時間帯のサッカーは、これならば五輪でもメダルが狙えると確信させてくれるものだった。

第204回 “ドリームチーム”イーグルスは頂点に立つのか 〜NFL2011-12シーズン見どころ〜

 全米最大の人気スポーツ、NFL(アメリカン・フットボール)が今年も開幕した。「アメリカはフットボールの国」と多くのスポーツファンが真顔で語る通り、毎年この時期が来るとMLBのニュースもかき消されてしまう。文字通り、国中がフットボールの話題で染まっていくのである。  今シーズンはどんな新たなスター、楽しみなストーリーが生まれるのだろうか。今回はNFLの2011-12シーズンから見どころを4つピックアップし、同時に今季の戦線を占っていきたい。

なでしこ、五輪のカギは新たな「思い」

 まずは、ロンドン行きのチケットを獲得したなでしこたちに拍手を贈ろう。明らかに力の落ちる相手だったタイとの初戦をも含め、自分たちの良さを出せた試合、時間帯はほとんどなかった。特に、韓国、北朝鮮戦などは黒星がついていてもおかしくない内容だったが、終わって見れば周囲が期待した通りの首位通過である。さすがというしかない。

第120回「土井雪広が切り開く道」

 近年、日本人の躍進が目覚ましいサイクルロードレース界。ここでまたひとつ新しい快挙が生まれた。オランダのチーム「スキルシマノ」に所属する土井雪広選手が、日本人として初めてスペイン一周レース「ブエルタ・ア・エスパーニャ」に出場、そして完走を果たしたのである。

第48回 日本でプレーしたブラジル人たちのその後<Vol.5>

 数年前からブラジルサッカー界は、国の好況の影響を受けて、高年俸の選手が増えている。その象徴が、08年12月にコリンチャンスへ移籍したロナウドだった。彼の月収は180万レアル、日本円に換算して約9000万円になる。  ロナウド以降、デコ、フレッジなど代表クラスの選手たちが次々と母国のクラブに帰国した。彼らの月収は50万レアル(約2500万円)を超えている。  しかし、こうした給料を支払えるのはごく一部のクラブだけである。

ザック監督が「アジア」を知ったことが収穫

 アジア杯準決勝の韓国戦は、ザッケローニ監督にとって教訓に満ちた試合だった。あの試合で、彼はイタリア人と日本人の基本的なメンタリティーの違いを理解した。時に専守防衛をも美学とするイタリアの常識が、日本では必ずしも常識ではないことを学び、以後、カテナチオの信奉者が見たら卒倒しかねない攻撃的なスタイルに重心を傾けてきた。あの試合は、間違いなくザッケローニ体制にとってのターニング・ポイントだった。

第175回「苦闘」 〜2011愛媛県サッカー選手権大会決勝〜

 8月21日(日)、2011愛媛県サッカー選手権大会(第91回天皇杯県代表チーム決定戦)の決勝が、ニンジニアスタジアムにて行われた。   7月からスタートしたトーナメント戦で、ここまで勝ち上がってきたのは「愛媛FCしまなみ」(四国社会人リーグ)と「久枝FC」(愛媛県社会人リーグ)。奇しくも、昨年の決勝戦と同一カードとなった。

第203回 オスカー・デラホーヤ、衝撃の告白

 ボクシングの元6階級制覇王者オスカー・デラホーヤが、8月30日にテレビ放送されたインタヴューで衝撃的な告白を行なった。 「ここ2年間、自分の人生はどん底だった。生きている価値があるのかと考えた。自らの命を絶つ勇気まではなかったが、それを考えていたことは確かだ」  9歳の頃から始めたという飲酒が過去2年、エスカレートし、コカインも併用したという。偽物だと強硬に主張し続けて来た数年前の女装写真も、実は自身のものであったと自白。その過程で夫人とも別居状態となり、乱れ行く人生に絶望し、自殺まで頭をよぎったというのだから穏やかではない。

統一球と金属バット

 夏の甲子園(全国高校野球選手権)は面白かった。いくつも印象的な試合があったが、たとえば八幡商(滋賀)−帝京(東東京)。3−0と帝京リードで迎えた9回表。帝京の左腕・渡辺隆太郎は8回まで二塁を踏ませず、このまま危なげなく完封で逃げ切るのだろうと、誰もが思ったに違いない。ところがこの回、1死から3連打を浴びて満塁。ショートゴロエラーで3−1とされて、なお1死満塁。  続く八幡商の打者・遠藤和哉はファウルで粘り、カウント3−2となった。さらにファウルをして迎えた9球目。帝京の1年生捕手・石川亮はおそらくスライダーのサインを出した、のだと思う。投手・渡辺はうなずいてから首を振り、サイン交換をやりなおす。結果、投げたボールはストレート。これが高めに入ってしまって、なんと逆転満塁ホームラン。強豪・帝京敗退の瞬間だった。

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