プロ野球
“身の丈経営”をモットーとする広島カープが総額約1億円(推定)を投じて獲得した“大物助っ人”チャッド・トレーシーが出場選手登録から外れ、帰国した。 「股関節に痛みがあるようだ。状態もよくないし、本人と相談して決めた」と野村謙二郎監督。球団は「鼠径(そけい)部痛症候群」と発表したが、復帰の時期は未定だ。
13勝1敗2分。この交流戦、福岡ソフトバンクはセ・リーグ相手に圧倒的な強さをみせている。リーグでも首位を快走し、連覇に向けて視界は良好だ。その原動力となっているのが12球団一の打率.273を誇る強力打線。アレックス・カブレラ、小久保裕樹、多村仁志ら一発のある打者が並ぶ中、今季、横浜からFA移籍した内川聖一がしっかりクリーンアップの一角を占めている。ここまで打率.356はもちろんリーグトップ。史上2人目の両リーグ首位打者、日本人右打者では初のシーズン200安打、そして夢の4割……。新天地で打ちまくるヒットマシンに二宮清純が取材を試みた。
今季から東北楽天の指揮を執る星野仙一には、かつて黒衣がいた。 その男の名前は島野育夫。中日、阪神で星野を支えた鬼軍曹的な名参謀だ。 現役時代は俊足、強肩の外野手として活躍し、ゴールデングラブ賞に3度、輝いている。73年には全試合出場を果たし、南海のリーグ優勝に貢献した。 07年12月、胃ガンのため世を去った。63歳だった。
北海道日本ハムは、なかなか魅力的なチームである。なんたって、日本一の大エース、ダルビッシュ有がいる。ストレートが常時150キロを超える変化球投手。投手の理想形でしょう。見ているだけで、十分に幸せになれる。 打者には、ようやく開花し始めた“怪物”中田翔。ド派手に打ったりド派手にスランプに陥ったり、見る者を飽きさせない。糸井嘉男も稲葉篤紀も、実に味のある好打者である。故障して調整中だが、投手陣にはあの斎藤佑樹もいる。クローザーは武田久。1番セカンド田中賢介も逸することはできない……。とまぁ、多士済々なのだが、序盤戦、例年以上に注目を浴びた投手がいる。武田勝である。 先発登板試合で、味方が5試合連続完封負け。1失点か2失点の好投を続けたのに連敗して、そんな変わった記録で話題となったのだ。
千葉ロッテの捕手といえば、言わずと知れた里崎智也だ。2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では日本の初優勝に大きく貢献するなど、今や日本を代表する捕手である。その里崎に続けとばかりに、今、2軍では若い捕手たちが凌ぎを削っている。なかでも最も将来を嘱望されているのが、青山学院大からドラフト4位で入団したルーキー小池翔大だ。1月の新人合同自主トレーニングから約半年が経ち、2軍の正捕手となりつつある小池を直撃した。
右脇腹痛で出遅れた埼玉西武・岸孝之が5月21日、交流戦の対中日戦で今季初勝利を挙げた。5回2失点。ベンチはコンディションを見ながら球数を増やしていく方針のようだが、この男の復活なくして巻き返しはあり得ない。
「がんばろう! 東北」をスローガンに被災地球団として勝ち星を重ねてきた東北楽天も、ここにきて失速気味だ。その原因には打線の不調に加え、勝利の方程式が確立されていない点が挙げられるだろう。球団は新守護神として豪速球右腕のロムロ・サンチェスを獲得したが、このところ3試合連続で抑えに失敗し、最終回を安心して任せられる状況ではない。投手陣を預かる佐藤義則コーチは、阪神時代の2003年には、ジェフ・ウィリアムスを抑えにしてリーグ優勝を果たし、北海道日本ハム時代にはMICHEAL中村をクローザーにしてリーグ連覇を達成した。この楽天では抑えに対してどんなプランを持っているのか。開幕前の二宮清純のインタビューから紐解きたい。
17日から交流戦が開幕しました。今年で7年目を迎えましたが、過去6年間はパ・リーグの球団が優勝しています。昨年はなんと1位から6位をパ・リーグが占めるという結果となりました。24日現在、福岡ソフトバンクが1位、0ゲーム差で中日が追っているという展開を見せています。果たして今年はどんな結果となるのでしょうか。そして、この交流戦での戦いが、各球団にどんな影響を及ぼすのかにも注目したいですね。
プロ野球において、近年、外国人選手は1チーム4人まで一軍登録することができる。 しかしルール上、野手のみ4人、ピッチャーのみ4人というのは許されない。つまり、4人を同時に使おうと思えば野手3人とピッチャー1人、あるいは野手、ピッチャーとも2人といった具合にうまく振り分けなければならない。 外国人選手でも、FA権を取得すると外国人枠からはずれる。たとえば巨人のアレックス・ラミレスがそうだ。何だか変な話ではあるが……。
今季で7年目を迎えるプロ野球の交流戦がスタートした。この交流戦、スタート当初から“パ高セ低”の傾向が強かったが、昨季は優勝したオリックスから上位6チームをすべてパ・リーグの球団が占めた。全体の勝敗もパが81勝59敗4分と大きく勝ち越した。過去6年間、交流戦はすべてパの球団が制している。
「デブでも“動けるデブ”と“動けないデブ”がいるんです」 おもしろいことを言う人だなぁ、と思った。 言葉の主は東京ヤクルト監督の小川淳司だ。
日本プロ野球史上最高の名シーンといえば、1979年日本シリーズ、広島−近鉄の第7戦、9回裏の攻防をあげる人は少なくない。9回表を終わって4−3と広島1点のリード。あとアウト3つで初の日本一に輝く広島のマウンドにはリリーフエースの江夏豊が上がっていた。しかし、近鉄は無死満塁と一打逆転サヨナラの大チャンスをつくる。ここで江夏は代打の佐々木恭介を空振りの三振に仕留めると、続く石渡茂のスクイズを見破る。三塁走者はあえなくタッチアウト。最後は石渡のバットに空を切らせ、大ピンチを切り抜けた――。この絵に描いたようなドラマは“江夏の21球”と呼ばれ、多くのライターや評論家が題材にしている。あれから32年。当時、広島を率いていた古葉竹識監督に改めてシリーズを振り返ってもらった。
「一度ヒューンと外に飛んでいって途中でガンと内側に食い込んでくるんです」 北海道日本ハムファイターズのサウスポー武田勝のスライダーを評して、目を丸くしながらそう語ったのは、巨人の坂本勇人である。今から3年前の話だ。まるで獲物に襲い掛かる猛禽のようなボールである。
その男の練習なら見たことがある。 荒涼とした河川敷のような草原が広がるところ。野の果ては川につらなるのだっただろうか。 コーチが上げるトスを、目いっぱいひっぱたく。いや、打撃する。打球は、はるか野の果て、水平線を目指して飛んでいくかのようだ。 いわゆるロングティーと呼ばれる練習である。秋を迎え、シーズンもそろそろ終わりに近づこうかという夕暮時。2軍の試合終了後のことである。
恐れていたことが現実になった。ツインズの西岡剛が4月7日(日本時間8日)のヤンキース戦でニック・スウィッシャーのスライディングを受け、左すねの腓骨(ひこつ)を骨折した。
デビュー戦の内容は早大の同級生・斎藤佑樹(北海道日本ハム)を上回っていた。 去る4月17日、地元での巨人戦で広島のドラフト1位ルーキー福井優也がプロ初登板を初勝利で飾った。同じ日、斎藤もプロ初勝利を挙げた。斎藤が5回4失点だったのに対し、福井は7回2失点。7三振を奪う力投だった。
甚大な被害をもたらした東日本大震災の影響で開幕が延期となっていたNPBのペナントレースですが、今月12日、いよいよスタートしました。25日現在、パ・リーグは開幕から2試合は白星がなかった福岡ソフトバンクが、3カード連続で勝ち越しを決め、首位に躍り出ました。一方、セ・リーグは昨季のBクラス組の東京ヤクルトと広島が首位争いをし、逆に昨季リーグ覇者の中日が最下位と、開幕前の大方の予想とは違う展開となっています。果たして今後はどんな戦いが繰り広げられるのか、今季も非常に楽しみです。
1990年代以降のプロ野球で最強のキャッチャーといえば、彼を措いて他にいないだろう。東京ヤクルトで選手兼任監督も務めた古田敦也である。18年間でリーグ優勝5回、日本一4回、MVP2回、ベストナイン9回、ゴールデングラブ賞10回……。古田の活躍とヤクルトのチーム成績は比例すると言われるほど、その存在感は大きかった。今季のプロ野球は開幕から各球団でルーキーや若手投手が躍動している。数多くの投手をリードし、勝利に導いてきた経験から、若い投手がプロで成功するための条件を二宮清純が訊いた。
「胴上げの回数と高さを見ていれば、その監督がどれだけ選手たちに慕われているかわかります」 かつて、あるセ・リーグの主力選手から、そんな話を聞いたことがある。
東日本大震災の影響で延期されていたプロ野球が「がんばろう! 日本」をスローガンに掲げて12日、セ・パ同時に開幕した。仙台市内では避難会場に大型テレビが設けられるなど、被災地から多くのファンが見守る中で行なわれた東北楽天と千葉ロッテとの試合は、楽天が逆転勝ちを収めて白星スタートを切った。北海道日本ハムと埼玉西武との対戦は、ダルビッシュ有が自己ワーストの7失点を喫し、日本ハムは3年連続で開幕黒星となった。福岡ソフトバンクとオリックスは延長12回まで決着がつかずに引き分けに終わった。一方、セ・リーグは昨季覇者の中日が横浜にサヨナラ負け。球団史上初めて地方で開幕を迎えた巨人はヤクルトと対戦し、投打がかみ合った巨人が快勝。前半は一進一退の攻防戦が繰り広げられた阪神と広島との一戦は、後半に広島を引き離した阪神が最後は勝利の方程式で逃げ切った。
この男が復帰して一番喜んでいるのは、おそらくルーキーの斎藤佑樹ではないか。 打ってよし、守ってよし。この男がスタメンに名を連ねているのといないのとでは大違いである。
未曾有の被害をもたらした東日本大震災の影響を受け、当初予定されていた3月25日から延期していたプロ野球が12日、いよいよ開幕する。未だに被害の全容は解明されておらず、原発問題に関しては収束の方向に向かっているとは言い難い状況だ。その中で開幕するプロ野球。厳しい日程を乗り越え、今季のペナントレースを制するのはどのチームか。
未曾有の被害をもたらした東日本大震災の影響で、3月25日に予定されていた今シーズンのプロ野球の開幕はセ・パともに4月12日に延期となった。7日現在、死者は約1万3000人にのぼり、行方不明者は約1万5000人。また約15万8000人が避難所での生活を余儀なくされている。福島第一原発の問題も収束の見通しは立っていない。だが、それでも復興へと一歩ずつ踏み出そうとする被災者の姿も日一日と増えてきていることも確かだろう。国内での大会やイベントを中止、延期が相次いだ日本スポーツ界でも、少しずつ開催の方向と動き始めている。そんな中、12日に開幕するプロ野球に課された責務は決して小さくはない。厳しい日程を強いられるが、選手には例年以上のパフォーマンスが求められる。
47歳のサウスポー、工藤公康は目下、浪人中である。まだ現役復帰を諦めていない。 右足のふくらはぎ、左ヒジ、左肩に不安があるため投球練習はしていないが、毎朝、横浜市内の自宅近くをジョギングしている。